春高バレー 大阪代表の男子・清風は主導権握り圧倒、3回戦進出 昇陽、守備崩れ敗退
「ジャパネット杯 春の高校バレー」として実施される第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会(産経新聞社など主催)は6日、東京都渋谷区の東京体育館で男女の各2回戦が行われた。大阪府代表は女子でインターハイとの「2冠」を目指す金蘭会が苦しみながらも辛勝。女子の大阪国際と男子の清風はストレート勝ちし、3校がそれぞれ3回戦進出を決めた。昨年の春高でベスト4の男子の昇陽は敗れた。 【トーナメント表】第77回春高バレーの男女別組み合わせ 1回戦でフルセットの激戦を制し、2回戦に進出した清風は落ち着きを取り戻し、東北文教大山形城北を寄せ付けなかった。 第1セット、エースの塙大輝(3年)が出足から好調で主導権を握る。コンビの精度が増し、藤本希槻(きづき)(3年)の巧みなトス回しからビヴォーネフランチェスコ武彦(3年)や田原璃晟(りせい)(1年)のクイック、塙のバックアタックなど多彩な攻撃を繰り出し、流れを渡さずセットを先取した。 第2セットは序盤、相手のサーブに崩されてリードを許すも、尾﨑亮太(2年)がスパイクを確実に決めて逆転し、突き放した。 2年連続で3回戦進出を果たした清風。塙は「苦しい試合を乗り越えてチーム全体に自信が増してきた」と語り、次戦以降は「ディフェンスで粘って、自分に回ってきたボールを決めきりたい」と、気持ちを新たにしていた。 清風・山口誠監督「リズムを作ったまま、うまく試合を運べた。次はもっと成功確率を上げ、ディフェンスで粘り負けず全員でしっかり攻めたい」 昨年ベスト4の昇陽は、高さで勝る愛知の星城に自慢の守備を崩され、準決勝以降の舞台・センターコートに今年は届かなかった。 第1セットは開始直後にサーブとレシーブにミスが出ると、相手のスパイクやフェイントに対応が追い付かず序盤に10点以上差をつけられる苦しい展開。主将の小瀬維都(ゆいと)(3年)は「ミスで浮足立ち、相手を勢いに乗せてしまった」と振り返る。若村琥太朗(3年)や藤岡将生(しょうき)(2年)らのスパイクで応戦するも単発に終わり、セットを失った。 今井監督が守備の修正を指示し、迎えた第2セット。相手エースに対し、若村や越智煌翼(こうすけ)(2年)がブロックに付き、こぼれ球を拾う守りのバレーで互角の展開に持ち込む。小瀬も「思い切りプレーしよう」とチームを鼓舞しスパイクを決めたが、終盤に相手エースに連続得点を許し、ストレート負けを喫した。
昇陽・今井駿介監督「試合開始直後に硬くなり、相手に隙を与えてしまったのが大きい。後半は対応できたが、あと一歩足りなかった」