“悪い噂”で地上波から遠ざかった42歳俳優、ネトフリで一気に“V字回復”したワケ
彼の俳優としての類まれなる魅力を考えれば、復活を果たしたこと自体に驚きはありませんでしたが、さすがにここまで一気にV字回復したのは予想外でした。 【画像】50億円を突破した映画『ラストマイル』にも出演 Netflixの日本トップ10(テレビ部門)にて、7月25日の配信開始から6週連続1位という記録を打ち立てた『地面師たち』に、豊川悦司さんとダブル主演した綾野剛さん。 今回は年間・約100本寄稿するドラマ批評コラム連載を持つ筆者が、綾野剛さんのこれまでの俳優キャリアを振り返りつつ、『地面師たち』で見せた演技のすさまじさを解説していきます。
ガーシー砲直撃後に「日曜劇場」主演
綾野さんは、今年3月に懲役3年・執行猶予5年の有罪判決が確定したガーシー(本名・東谷義和)から、ターゲットにされていた一人。芸能活動に多大な悪影響を及ぼすイメージダウンを被っていました。 ガーシーが脅迫などのYouTube投稿をしていた2022年6月には、日曜劇場の主演作『オールドルーキー』(TBS系)が放送スタート。綾野さんが演じたのは情に厚い熱血漢だったため、ガーシーによって流布した噂がドラマにも悪影響を及ぼしていたのです。 ガーシー砲の被害に遭うまで『MIU404』(2020年/TBS系)、『恋はDeepに』(2021年/日本テレビ系)、『アバランチ』(2021年/フジテレビ系)など、主演俳優として引っ張りだこでしたが、『オールドルーキー』以降は地上波ドラマへの出演はしていません。 テレビ各局が綾野さんへのオファーを控えていたのか、オファーがあっても綾野さん側が出演を控えていたのかは定かではありませんが、ガーシー砲が彼のテレビドラマ出演に悪影響を与えていたことは間違いないでしょう。
Netflixオリジナルドラマで大復活!
そんな綾野さんがNetflixオリジナルドラマで大復活。 昨年12月から配信開始された『幽☆遊☆白書』(Netflix)ではラスボス・戸愚呂(弟)役で圧倒的な存在感を示していましたが、やはり完全復活を印象付けたのは『地面師たち』でしょう。 本作は2017年に実際に起きた「積水ハウス地面師詐欺事件」から着想を得た、不動産詐欺集団・地面師を描いた全7話のクライムサスペンス。 豊川悦司さん演じる主人公・大物地面師を中心に結成された地面師チームが、前代未聞の時価100億円超の土地をエサにして、大手デベロッパーに詐欺を仕掛けて巨額を巻き上げるまでを描いています。