【特集】『メタファー:リファンタジオ』はなぜヒットした?世界的人気のアトラスが強みを活かした新作、JRPGの新たな金字塔となるか
日々たくさんのゲームがリリースされる現代。その分話題になる作品も多いわけですが、「どうしてこのゲームは人気なんだろう?」と思ったことはありませんか? 【画像全8枚】 この連載では、ゲーマーから注目を浴びているゲームがなぜ人気になっているのかを分析します。記事を読んで、流行っているゲームに詳しくなっちゃいましょう。今回は、アトラスから発売された『メタファー:リファンタジオ』をお届けします。 スタジオ・ゼロが手掛ける新作RPG! 本作は、『ペルソナ3』から『ペルソナ5』の開発者が立ち上げたスタジオ・ゼロが手掛ける完全新作RPGです。2016年に『PROJECT Re FANTASY』としてコンセプトビデオが発表され、2023年に現在のタイトルで正式発表となりました。 『ペルソナ』は現代の日本が舞台でしたが、本作の舞台は剣と魔法の中世ファンタジーのような世界。そこには8つの種族が暮らしていますが、そこに存在する「ユークロニア連合王国」では種族ごとの格差の開きや蔓延する差別によって堕落しつつあります。 そんな中、凶刃に倒れた王が死に際に放った“選挙を課す魔法”……。これまで民意で王が決まることのなかった世界で、次の王位争奪戦が始まります。主人公は、本作の世界に存在する種族の中でも特に差別的な扱いを受ける「エルダ族」の少年。呪いに蝕まれたこの国の王子を救うべく旅をします。 基本的な流れは3Dのフィールドを探索して、クエストを受注したら目標に向かって進んで、ダンジョンに入ったら戦闘していく……というオーソドックスなJRPGスタイル。そこに、フィールドで斬り掛かってから戦闘を開始すると有利に始められるといったアクセントも加えられています。 「ニンゲン」と呼ばれる凄まじいデザインの異形生物が出てきたり「天を衝くガラスの塔がそびえ立つ、種族がひとつしかない世界」という我々にとっての現実世界のようなものが描かれていたりと、気になるポイントが多く、先へ先へと進めたくなります。 なぜヒットした? アトラス作品、ひいては『ペルソナ』シリーズが世界的なJRPGシリーズとなっていたことから、そのスタッフの新作である本作も高い注目を浴びました。発売初日にして世界累計販売本数が100万本を突破するというロケットスタートを切っています。ユーザー・批評家からの評価も高く、新規IPとしては非常に好調といえます。 本作がすでに多くの人に受け入れられているのは、過去作からスタイルを変えすぎていないというところがポイントかもしれません。本作は完全新規IPであり、世界設定も大きく異なりますが、ゲームの内容自体はアトラスのDNAを感じさせるものです。 タイリッシュでダイナミックに動くUIやアニメによるカットシーン、現実の社会問題をモチーフにした描写や敵の弱点をつくことで自分の行動回数を増やせる『真・女神転生』でお馴染みのプレスターンバトルをベースにした戦闘など、集大成的な作品と言えます。 ここに対して「もう少し新しいものを見たかった」という意見も見られますが、得意とする作風を保った完全新作が高い評価を得ているという点は注目に値します。 これからも人気は続く? アトラスが世界的な注目を浴びている今、『ペルソナ5』と同レベルな評価を得たことで、今後のJRPGの金字塔として語られるかもしれません。 ゲームとしては追加コンテンツやアッパーバージョンが発売されるかは今のところ不明です。ただし、この世界の一国を描いた作品であるため、同一の世界の別の国を描いた作品を制作するなど、シリーズ化していけるポテンシャルはありそうです。 『メタファー:リファンタジオ』は、PC(Steam, Microsoft Store)/PS5/PS4/Xbox Series X|S向けに発売中です。
Game*Spark みお
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