オシム氏 コートジボワール戦の鍵は本田
■本田圭佑は恐れを知らない 「日本チームのキープレーヤーを考えるとき、私は相手チームに対して恐れやリスペクトの気持ちを持たない選手を思い浮かべる。つまり、本田圭佑だ。図々しさがあり恐れを知らない。彼ならばトゥーレを阻止することができるだろう。また、その闘争心は日本チームにとって重要なものになる。コートジボワールに比べて日本チームは、より機敏で攻撃的だ。日本代表チームの特徴が、コートジボワールを悩ますことになる。コートジボワールには、大柄でフィジカルの強い選手がいるが、反面、そういう選手は、日本のように機敏で攻撃的なプレースタイルを苦手としている。ジェリヴィーニョなど、その典型だろう。その点は日本にとって大きなメリットだ。日本は、コートジボワールのファウルの後に得るセットプレーを利用しなければならないと考える。そういう相手が犯す小さなミスから攻撃チャンスを広げるべきである」。 ■恐怖と勇気 どちらが優勢か ただ、辛口のオシム氏は、日本代表へのこんな警鐘も忘れていなかった。「日本は、ヨーロッパでも名前が通った、これらの有名選手を恐れる必要はない。ドログバやジェリヴィーニョは確かに危険な選手だが、彼らは、機敏で攻撃的なチームを苦手としている傾向がある。私は、日本との試合でもきっと苦戦すると考えている。日本にひとつ不安があるとすれば、そのメンタリティの問題だろう。恐怖と勇気。どちらが優勢であるか。もしコートジボワールに対して、恐怖心が上回っているとすれば、勝つことはむずかしくなる」。 コートジボワールを過小評価せず、リスペクトを忘れない上で、恐れないこと。知将が著書で語っている“オシムの言葉”には、日本が、最重要な初戦を突破するためのヒントがつまっている。 (文責・本郷陽一/論スポ、アスリートジャーナル)