「ベルギーで需要が出てきた」充実の2023年を終えた渡辺剛が胸を張る“自分の強み”。怒涛の51戦フル出場に「もっと上に行ける」【現地発】
ベルギー各紙は「渡辺はアジアカップでヘントをしばらく離れる」
渡辺にとって飛躍の一年がこれで終わった。コルトレイクで34試合、ヘントで17試合、2023年の渡辺は併せて51試合にフル出場した。しかも、およそ4年ぶりに日本代表に復帰した。「いやぁ、やり切りましたね」の一言に実感がこもっていた。 「まず、半年、長かったです。コルトレイクのときはやっぱ週1試合だから、もうどんどん、どんどん日程が進むって感じだったんですけど、この半年はやってもやっても試合が次から次ですごいハードでしたね。とりあえず1年間、怪我なくやれました。それが何よりでした」 木曜日にUEFAカンファレンスリーグ、週末にベルギーリーグの繰り返しを半年、休みなくこなし切ったアイアンマンは「もっと上に行ける」という自信をつけた。しみじみとそんな話をしていると、ヘントのチームメイトやコルトレイクのスタッフたちが『ジャパン、ジャパン、ジャパン、大好きです』『こんにちは、こんにちは、こんにちは。ありがとう。大好きです』と絡みに来た。 そんな渡辺について12月22日のベルギー各紙は「渡辺はアジアカップでヘントをしばらく離れる」と報じた。コルトレイク戦後の監督記者会見でファンハーゼブルック監督は神妙な表情をして言った。 「1月、2月はアジアカップとアフリカカップで多くの選手がチームを離れる。私はそのことを利用して『彼らのためにも今日は良いサッカーをして勝とう』と言って試合に送り出した。それにしても渡辺の不在は大きな痛手。彼の代わりはそう簡単に見つかるものではない」 公式発表がない以上、本当のところはまだ分からない。そもそも渡辺の名前は元日のタイ戦メンバーに含まれていないのだ。それでもファンハーゼブルック監督は、渡辺が1月、チームからいなくなることを前提に話を進めていった。ベルギーではそれが当然の雰囲気なのだ。 こうして、渡辺剛にとって充実の2023年が終わった。 取材・文●中田 徹
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