寝たきり社長の働き方改革(16)目標は宣言効果で達成できる
「僕は高校を出たら、テレビや新聞にたくさん出るような有名人になります」 筆者は子供のころから、自分が望むことや目標があると必ず口に出して宣言してきた。あまりに突拍子もないことを言うので、周りの人には「バカだな。そんなことできるわけないじゃん」と鼻で笑われることが多かった。 しかし筆者はこれまでの人生で「自分が宣言したことはすべてクリアしてきた」という自負がある。
高校時代に三者面談があったが、その際に「僕は高校を出たら、テレビや新聞にたくさん出るような有名人になります」と宣言した。学校の先生には「突然、何を言い出すの?」と言われたし、家に帰ったあとも三者面談に同席していた母親にこっぴどく叱られた。 だが、高校を卒業して9年近くたった今、筆者はその目標をクリアした。寝たきりでも有名人になるという、誰もが「できるわけないじゃん」と鼻で笑った目標を筆者は叶えることができたのである。 目標達成の秘訣は何か。筆者はその要因を「宣言効果」だと確信している。「宣言効果」とは、心理効果を表す言葉で、その言葉の通り、自ら目標を口に出して周囲の人々に伝えることにより、目標を達成する力を高める効果のことを指す。 「私は今期の営業成績で1位になる」と力強く周囲に宣言する。すると1位になれなかったら、周囲に笑われるので、必死になって営業するのである。ある意味、自分で自分を追い込む手法だが、その効果はまさに絶大だ。 また、「宣言効果」のメリットは自分を追い込める点だけではなく、宣言をすることにより、その目標達成を応援しようと考えてくれる協力者が現れることにある。 当然、筆者のような無謀な目標の場合、最初はすぐに協力者なんて現れないが、本気で努力し、笑われても笑われても「宣言」し続ければ必ず協力者は増えてくる。少年漫画で有名な『NARUTO』や『ONE PIECE』の主人公も、「オレはぜってェ火影になる」や「海賊王におれはなる!」と宣言を繰り返し行いながら、ひたむきに努力することで、着実に目標達成に近づいていく。これは漫画やアニメの世界だけの話ではなく、むしろ逆で、現実世界の方程式をそれらに転用したと筆者は考えている。 何か夢や目標があるときに、周りに宣言できないという人が多いのは、達成できなかったとき、「それみたことか」とバカにされる不安があるからだろう。 しかし、そういう不安を抱えた人のほうが、有言実行する可能性は高い。それは、不安の大きさがモチベーションの後押しになるからである。 目標を立てて、それを常に宣言し、自らの潜在意識に刷り込むことができれば、目標達成に必要な情報を得ることができるようになる。そして、モチベーションをキープしつつ、いつか必ず成功にたどり着けるはずだ。