パラ陸上走り幅跳び・山本(掛川市出身) 現役引退表明 パラ大会4連続出場
パラリンピック陸上競技の走り幅跳びで活躍した山本篤(42)=新日本住設、掛川市出身=が26日、現役引退を自身の交流サイト(SNS)で表明した。目標にしてきたパラ・パリ大会への出場が現実的に難しくなったことを理由に挙げ、「長く競技を続けられたのはたくさんの方に支えていただき、力をもらったおかげ」と感謝した。 山本は掛川西高2年時に交通事故で左足を太ももから切断。義肢装具士を目指した専門学校時代に陸上を始めた。パラ初出場の2008年北京大会の走り幅跳びで日本人義足陸上選手として初めて表彰台に上り、銀メダルを獲得。16年には当時の世界記録を更新した。 パラ大会には21年の東京まで4大会連続で出場し、合わせて銀2、銅1のメダルを獲得。18年にはスノーボードで冬季パラ平昌大会にも出場した。 パラ・パリ大会出場を目指していたが、今月下旬に行われたパラ陸上の世界選手権で今季の自己ベストを出しながら5位に終わり、「『可能性のある限り挑戦する』と言う信念のもと活動してきたが、今大会の結果はその可能性が見えなくなった瞬間だった」と引退を決断した。
静岡新聞社