TGIフライデーズ名古屋出店から1か月 ワタミグループ新たな市場開拓へ/愛知
ワタミフードサービス(代表取締役社長:桑原豊)がアメリカ発のレストラン「TGIフライデーズ」を、愛知県名古屋市・名駅地区にオープンして1か月が経った。同店は中部エリア初進出となり、首都圏、関西圏に次ぐドミナント形成を目指す上で重要な拠点地となる。 ■なぜ名古屋なのか? そもそも、なぜ名駅地区への出店なのか。これまで「TGIフライデーズ」は全国60か国で900店舗以上を展開し、国内では12店舗をオープンしてきた。名古屋店は、13店舗目となる。 第1号店は1999年8月、東京・渋谷に渋谷神南店がオープン。関東を中心に店舗展開を進め、昨年3月に大阪・此花区のユニバーサルシティ前に関西1号店をオープンした。そして、日本上陸から15年目の今年、ようやく中部エリアの進出へ。 「TGIフライデーズという業態は、もともと大商圏型の業態であり日本全国に100店、200店も出店できるような業態ではありません。首都圏以外では、政令指定都市に一つか二つが適正な出店数だと考えています」と話すのは、ワタミフードサービス株式会社執行役員TGI・饗の屋・GOHAN事業本部本部長兼WATAMI USA GUAM社長の菅谷昌吾氏。出店エリアが限られる中、名古屋という市場は基準を十分に満たしており、かねてから出店候補地として検討していたようだ。 「今日本で有数の活力あるマーケットである名古屋駅前に、視認性がよく路面に位置した物件を紹介して頂く機会を得たため、今回の出店に踏み切りました」と続ける。TGIフライデーズ名古屋店が建つのは、名古屋市中村区名駅4の三井ビル北館跡地であり、道路をはさんだ西側に名鉄百貨店本店、北側にはミッドランドスクエアが構える大規模商圏エリア。三井不動産が同地に建設した商業施設「M4テラス」に期限付きでの入居となり、数年間の暫定的な店舗として営業をスタートしている。 同社はこれまで、中部圏に別業態23店舗の出店履歴を持つ。過去に培った経験と実績に即したマーケティングにより、TGIフライデーズの出店基準をクリアする形で、中部圏への進出を決めたのだ。