新NISAの注意点!つみたてNISAの口座開設者「投資未経験者」の割合は90.4%に
新NISAが2024年1月からスタートすることを受けて、「そろそろ投資を始めたいけど、経験がないのでなかなか踏み出せない」と感じている人も多いのではないでしょうか。 【グラフはこちら】NISA口座を開設した人の投資経験の有無。投資経験のない人が90.4%に たしかに、金融商品での運用はリスクがあるため慎重に考えることが大切です。 しかし、つみたてNISAは実際に投資経験がない人も多く利用しており、投資初心者でも取り組みやすいように制度が整えられています。 本記事では、つみたてNISAを利用している人の投資経験の有無や、新NISAで注意したいポイント3つについて解説していきます。 ※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
つみたてNISAを開設した人のうち9割が投資経験なし
「資産運用」や「投資」と聞くと、「経験がない人は難しい」、「初心者にはハードルが高い」と感じるかもしれません。 では、現在NISA制度を利用している人は、投資経験が豊富な人ばかりなのでしょうか。 日本証券業協会では、NISA口座を開設した人の投資経験の有無を調査しています。 2023年6月末時点での調査結果は【図表1】の通りです。 一般NISAは投資経験がない人が51.9%となっており、およそ半数の人が投資経験のないことが分かります。 さらに、つみたてNISAについては投資経験のない人が90.4%にものぼり、ほとんどの人が投資経験のない状況です。 つみたてNISAは非課税の対象となる投資信託が絞られていることや、買付方法が積立投資のみとなっていることなど、投資経験がない人でも長期投資に取り組みやすいように制度が作られています。 「資産運用はハードルが高い」と感じる人は、つみたてNISA(つみたて投資枠)の利用から始めてみるのもよいかもしれません。
2024年1月から始まる新NISAで気をつけたいこと3つ
NISA制度は2024年1月から制度が大きく改正されることが決定しています。 これからNISA制度の利用を検討している場合、いくつか気をつけたいポイントがあります。 ●リスク許容度を明確にする 資産運用を始めるときは、自分の「リスク許容度」を明確にしておくことが大切です。 リスク許容度とは、「どれだけの損失を受け入れられるか」という水準です。 たとえば、「数年後にマイホームを購入する予定がある」という人は家計の収支が大きく変化する可能性があるため、あまり大きなリスクを取ることはおすすめできません。 自分のリスク許容度を設定するときは、今後のライフイベントや大きな出費の予定を把握したうえで、「どれくらいのリスクが適切か」と考えるようにしましょう。 ●長期投資を前提にする 実際にNISA制度で資産運用を始めてみると、「思ったよりも利益が出ないな」と感じることがあるかもしれません。 資産運用には短期売買で利益を得る方法もありますが、積立投資は長期間コツコツと積み立てていくことで利益を得る方法です。 そのため、始めたばかりのうちは「思ったよりも利益が出ない」と思っても、じっと我慢して長く積立を続けていくことが大切です。 運用成果が出ないからといってすぐにやめてしまうのではなく、長期投資を前提に取り組むようにしましょう。 ●積立金額は無理のない金額を設定する 新NISAでは、つみたて投資枠で年間120万円、成長投資枠で年間240万円の非課税枠が設けられます。 新NISAは2つの枠の併用が可能ですので、非課税枠を最大限使う場合は毎月30万円の積立投資が可能です。 しかし、資産運用で大切なのは「毎月多くの金額を投資すること」ではなく、「無理のない金額で長く続けていくこと」です。 毎月無理に投資資金を捻出しても、長く続かないのであれば積立投資の意味がありません。 はじめは負担にならない金額からスタートして、運用に慣れてきたら積立金額を増やすようにするのがよいでしょう。