豪州にとって特別な才能も、バイエルンでは出番なく 18歳の逸材イランクンダの成長プランはどうなる「毎週U-23でプレイしているわけには」
レンタル移籍で経験を積むのがベターか
オーストラリアサッカー界の大きな期待を背負っている選手の1人が、今夏ドイツの名門バイエルンと契約を結んだ18歳のFWネストリ・イランクンダだ。 母国オーストラリアのアデレード・ユナイテッドで結果を出してきたイランクンダは、すでにA代表デビューも果たしている。バイエルンとの契約はオーストラリアサッカー界にとって特別なニュースだ。 しかし、重要なのはここからの成長プランだ。18歳のイランクンダがバイエルンでポジションを確保するのは難しく、まだトップチームではプレイ出来ていない。現在はセカンドチームで腕を磨いている最中だ。 バイエルンに残る限りは当面この状況が続くと予想されるが、英『Daily Mail』はすでにイランクンダがレンタル移籍を希望していると取り上げている。その可能性をクラブ側とも話し合っているようで、イランクンダはもう少し高いレベルでプレイしたいようだ。 「もちろんクラブと話をしている。トップレベルの1部リーグ、良いクラブでプレイしたいんだ。(レンタル移籍については)僕にとってその方が良いと思う。プレイしないといけない。毎週U-23でプレイしているわけにはいかない」 オーストラリアは2026ワールドカップ・アジア最終予選でギリギリの戦いを強いられているが、11月の2連戦でイランクンダはメンバーに入らなかった。これはバイエルンでの生活に集中した方が良いとの判断からだ。現在もセカンドチームでプレイする状況が続いていることを考えると、イランクンダを代表に加えるのは難しいかもしれない。ワールドカップへ貴重な戦力だけに、オーストラリアとしてはジレンマもあるだろう。 イランクンダもこのままでは2026ワールドカップに出場できない恐れがある。年齢的に焦る必要はないが、2026年大会にこだわるならばクラブでの継続的なアピールは欠かせない。バイエルンに留まり続けるよりは、他クラブで出場機会を探る方が賢明か。
構成/ザ・ワールド編集部