朝ごはん食堂の風景 心臓病の8歳育てるシングルマザー「心の支え」 高校生らが主役 鹿児島県
南日本放送
子どもが一人で食べに行けて無料や、安い値段で食事を提供する子ども食堂。子どもたちが食べるだけでなく、食事づくりに参加する子ども食堂が指宿市にあります。ご飯を食べに集う地域の風景を取材しました。 【画像を見る】朝ごはん食堂の風景 心臓病の8歳育てるシングルマザー「心の支え」 高校生らが主役 鹿児島県 指宿市の子ども食堂、「いぶすきそらまめ食堂」です。月に2回、朝ごはんや昼ごはんを提供しています。 この日行われたのは午前8時半からの朝ごはん食堂、子どもから高齢者までおよそ40人が来るということで、炊いた米は4升半です。 (記者)「炊き立てのご飯の香りが漂うこちら子どもや大人が集まって朝ごはんをつくっている」 地域の人たちと一緒におにぎりを握るのは子どもたち。この日は小学生から高校生まで7人が食事づくりや配膳、参加者へのお土産の準備をしました。 (山下愛子さん)「みなさん温かい人ばかりで、実家のような場所」 毎回活動に参加している指宿市の山下愛子さん(45)と息子の瑠くん(8)です。 愛子さんは瑠くんが生後10か月の頃に夫をがんで亡くし、現在は瑠くんを一人で育てています。 瑠くんは右手の中指を欠損して生まれました。 また、重い心臓病を患っていて、これまでに7回の手術を乗り越えましたが、現在も毎晩、チューブをつけての酸素吸入などのケアが必要です。 精神的にも経済的にも負担を抱える中、子ども食堂が心の支えになったと話します。 (山下愛子さん)「(初めて来た時は)いろいろなことに悩んでいる時期でもあったので、スタッフのみなさんに話を聞いてもらい、いろいろな人と交流した。本人(瑠くん)の社会経験や成長につながるので、楽しみながらお世話になっていこうと思う」 全国的に増えている子ども食堂、2016年度には319か所でしたが、2023年度には9132か所に増加、県内では2016年に初めてオープンしてから年々増え続け、今年9月末時点で215か所となっています。 新たに始める団体が増える一方で、閉鎖する団体もあり、課題となっているのは運営費の確保です。