厄介者扱いの風が資源に…えりも町に風力発電の先進地・デンマークから『風のがっこう』代表スズキ氏が訪問、見えてきた課題と可能性
北海道放送(株)
24年前に近藤アナウンサーが取材した男性が、今、北海道えりも町の風に価値を見出しているんです。 再生可能エネルギーとして注目を集めている風力発電。その先進地、デンマークからひとりの男性が北海道にやってきました。同行取材すると北海道の可能性と課題が見えてきました。(HBCウェザーセンター近藤肇アナウンサー取材) 近藤肇アナウンサー 「どうもどうも、お久しぶりです」 新千歳空港の到着口の前で待っていたひとりの男性。 デンマークから来たケンジ・ステファン・スズキさん(80)。 私とスズキさんは、今回が24年ぶりの再会になります。
2000年、私はデンマークを訪れ、スズキさんが手がける風車を取材していました。 スズキさんは大学3年生の時に、福祉を学ぶためにデンマークに留学。 デンマークの魅力に惹かれてそのまま移り住み、風力発電システムを日本に普及させる事業を手がけました。 北海道の半分ほどの面積のデンマーク。発電量のおよそ半分が風力発電によるものです。 スズキさんは、1997年に「風のがっこう」を設立。デンマークを訪れた日本人に風力発電や環境についての研修を行っていました。 スズキさんが大切に持っているゲストブックには、老若男女、研修を受けた人たちからの感謝の言葉が詰まっていました。
スズキさんには、長年抱いていた夢がありました。それは日高地方の襟裳岬を訪れることでした。 「風のがっこう」代表 ケンジ・スズキさん(80) 「えりも岬は絶対来たいと思ってた。初めて来て、やっと夢がかなった」 スズキさんは、えりも町が強い風の吹く地域だと知っていましたが、なかなか訪れる機会がありませんでした。しかし今回体が動くうちにと意を決してやってきました。 「風のがっこう」代表 ケンジ・スズキさん(80) 「すごい風だ、びっくりしちゃう。風車の仕事30年やっててこんな風初めて」 えりも岬の年間平均風速はおよそ8メートル。10メートル以上の風が吹く日が年間270日ほどあります。 「風のがっこう」代表 ケンジ・スズキさん(80) 「こんなに風が吹いてるなんて想像つかなかった。うれしい。自然の宝庫」 えりも町には、風車が60基ほどあります。 さらに、現在えりも町に建っている風車のおよそ100倍の発電ができる風車を建てようというプロジェクトが、関西と関東の会社によって進められているということです。
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