三京分校で3年ぶり卒業式 山村留学の太田さんを祝福
鹿児島県天城町立西阿木名小学校三京分校(久木崎晃誠校長、児童7人)で22日、3年ぶりの卒業式があった。学校関係者や地域住民など約50人が出席。地域を挙げて唯一の卒業生、太田ななみさんの門出を祝った。 太田さんは2019年夏に愛知県から転校して約5年間を同校で過ごした。卒業式には地域住民も出席して祝福。式辞で久木崎校長は「ななみさんは4年生から6年生まで、ただ一人の最年長者として頑張ってきた。中学校では自分の夢や希望を実現するために精いっぱい取り組んで」とエールを送った。 4月から西阿木名中に通う太田さんは「三京分校は小さな学校だけど都会ではできないさまざまな体験ができた」と振り返り、「後輩たちは妹や弟みたいで卒業したくないと思うほど楽しい学校だった。今後も参観者として学校行事に参加したい」と笑顔を見せた。 PTA会長を務めた父親の照久さん(49)は「留学した直後はいろいろと大変だったが今となっては楽しい思い出。学年の違う子たちと毎日楽しく過ごしている娘の姿に成長を感じた」と目を細めた。 同校は県内に2校ある分校の一つ。山海留学制度の対象校となっており、現在、太田さんを含め全員が島外からの留学生。4月からは2人の留学生が加わって久しぶりに1年生から6年生までの全学年がそろう見込み。