知識は独占せず“次の世代に伝えるもの” 音声プロデューサー・野村高文が語る仕事の流儀
日曜日の昼下がり、静かな通りに佇む一軒の店「your time」に集うお客様たち。カウンター越しには、それぞれの個性あふれる物語が聞こえてきます。パーソナリティのチャンカワイがお届けするTOKYO FMのラジオ番組「ヱビスビール presents Color Your Time」。 今回のゲストは、音声コンテンツを年間800本を配信する、音声プロデューサーの野村高文さん。自分時間「my time」にまつわる物語をひも解いていきます。
◆知識は独占するものではなく伝えるもの
チャンカワイ:番組作りのモチベーションとなる原動力は何ですか? 野村:やはり「知的好奇心」は1つのキーワードとして持っていて、知らないことをもっと知りたいなと思っているんですね。人生はすごく短いと思っているので、先人たちが残してくれたものを全然知ることができないまま死んでいくんだろうなと。 チャンカワイ:たしかにね。 野村:とはいえ、少しでも多く知りたいなって気持ちがまずあります。あとは義理人情、恩を返したいという思いがあります。受け取った恩は次の世代に渡していく。つまり、自分で情報を独占しないことが大事なんだろうなと思っていますね。 チャンカワイ:余すことなく、持っている知識は全部伝えると。 野村:そうですね。ここで止めないというか。水の流れみたいなものをイメージして、次の世代が知識を踏襲していくのは大事かなと思っていますね。
◆旅の醍醐味は“未知の体験”
チャンカワイ:ご趣味が旅と伺いましたが、小さい頃から旅が好きだったんですか? 野村:知らない世界を知りたい思いがずっとあります。 チャンカワイ:その思いには何かきっかけがあったんですか? 野村:保育園の頃、世界の国旗が並んでいる図鑑みたいなものを親が買ってくれたんです。今になって振り返ると、「いろいろなものが世界にはあるんだな」と感じていたんだと思います。 大人になると、本だけの世界じゃなくてリアルに見えるものが増えてくるじゃないですか。旅をすることで「なんだこれ!」と感じる体験ができるので、その体験を1つでも多くしたいなって気持ちがいまだにありますね。 チャンカワイ:やはり、疑問が湧き出ることが大切なんですね? 野村:そうですね。仕組みや現状がどうなっているのかが知りたいんですよ。Podcastの仕事(Podcast Studio Chronicle代表)って知らないことを知ることができるので、それがあるから続けられるんだろうなと思いますね。 (TOKYO FM「ヱビスビール presents Color Your Time」より)