人口250人の町の“郵便局長”は元商社マン! Uターンして20年…過疎化進むふるさとへの情熱
2人で打ち合わせを進めていたところに来客が…宇和島市の岡原市長です。 岡原市長: 「(清家さんとは)高校時代の同級生。彼自身がハブみたいなところがあって、彼を経由して次の人間を紹介してもらったりとか、そういった意味でキーマンだと思います」 清家さん: 「キーマンは言い過ぎじゃない(笑)」 日本郵便が社として進めている地域活性化。清家さんは、いち早くそれを実践している郵便局長なのです。
動く郵便局長、次に訪れたのは宇和島市役所。 清家さん: 「郵便局のサービスで見守りサービスというのがあって、スマートスピーカーと連動してやるというのがありまして」
一人暮らしの高齢者が多い蒋渕。宇和海郵便局は、市から委託を受けて、リアルとオンラインの両方で、お年寄りの見守り活動をしています。このオンラインでの見守りシステムが、今年の春、国のデジタルコンテストで内閣総理大臣賞を受賞しました。 宇和島市高齢者福祉課 岩村正裕課長: 「すぐフットワーク良く行ってもらうことが最大の強みだと思ってますので、本当に頼りになっていまして助かっております」
商品開発から海ゴミ拾いまで…仲間たちと立ち上げた企業組合
商社に勤めていた際、蒋渕に帰るつもりはなかったという清家さん。 「しんどかったですけどやりがいもあったので」 20年前に蒋渕に戻り、衰退しているふるさとの姿を目の当たりにしました。何か自分にできる事は無いか、Uターン直後に、地元の幼馴染たちと立ち上げたのが地域活性化を目指す企業組合「こもねっと」です。 清家さん: 「ここは『こもねっと』の加工場で、きょうはタイの一夜干しの加工をする」
タイをさばくのは「こもねっと」の職人こと、高木元さん。 清家さん: 「簡単そうに見えるけどすごいスピード。こんな簡単にはできないです」 高木さん: 「この仕事しだしてタイを捌きだしました」 高木さんは「こもねっと」で、地元の食材を使った商品開発を担当しています。
かつてこの加工場には、「こもねっと」が運営するレストラン「こもてらす」が併設していました。しかし、スタッフの高齢化とコロナの影響で一昨年、やむなく閉店しました。 清家さん: 「せっかく目に見える形で地域に貢献できる所だったんですけど」