SF開幕前テスト、初日のトップは午前も午後も牧野任祐。悲願の優勝&王座に向けて好発進も「悪くはないけど、とにかくドライで走りたい」
終日ドライコンディションで行なわれたスーパーフォーミュラ鈴鹿公式テストの初日。午前、午後のセッションで共にトップタイムだったのが、DOCOMO TEAM DANDELION RACINGの牧野任祐。SF参戦6年目となる牧野にとっては初の優勝、チャンピオンが欲しいシーズンだが、上々の滑り出しを見せた。 【ギャラリー】新カラーリングのマシン続々! スーパーフォーミュラ2024開幕直前の鈴鹿テスト 「久々のウエットということで、タイヤが新しくなって初めての(ウエット)テストでしたが、2022年の第3戦鈴鹿と比べてもウエットタイヤのフィーリングは違うなと思いました。ラップタイム的には両方トップで終われて良かったのですが、フィーリング的にはそんな感じでもなくて、でも悪くもない……ちょっと分からない感じですね」 牧野はテスト初日をそう振り返った。 今回のテストは雨の中行なわれているが、TEAM MUGENやDOCOMO TEAM DANDELION RACING、PONOS NAKAJIMA RACINGなど、春先の鈴鹿テストで好調なチームが順調に上位のタイムを記録している。チームやドライバーによってはドライコンディションの際と近い考え方でセットアップをしているケースもあるようだが、牧野の場合は「ウエットで良かった時のベースセットアップを入れたりとか、鈴鹿のドライセットアップのままで走ったりとか色々しましたけど、基本的にはベースは(ドライと)違うかなと思います」とのことだ。 逆にセットアップのベースを様々トライする中でこのようなパフォーマンスが出せていることは、開幕に向けてポジティブな兆候に見受けられるが、牧野はやはりドライコンディションで走りたいと語った。 「実際、ドライで走ったらどうなるかは分からないです。ウエットは悪くないですけど……とにかくドライで走りたいですね」 「言ってもテストですからね。悪くはないですけど。今回以外でも速く走れたらと思います。特にドライで」 ダンディライアン移籍以降、ホンダ陣営のドライバーの中でも毎年ランキング上位に食い込むなど、実力を見せている牧野。しかし未だ優勝には届いておらず、昨年7月の富士戦ではリアム・ローソンとドッグファイトを展開した末に敗れ悔しさをにじませた。 だからこそ、今季は「1勝すること」を特に意識している様子。「何よりも1勝。そこに向けて頑張っていきたいです。もちろんチャンピオンも考えていますが、まずは優勝することを目指したいです」と述べた。
戎井健一郎