熱中症より多い死者――家の中でも「低体温症」の危険 発症は屋内が74.8%…部屋の温度は何℃にすべき? 忘新年会にもご用心【#みんなのギモン】
■居間で過ごしていた高齢者の搬送も
徳島アナウンサー 「福島県の郡山地方広域消防組合のまとめによると、去年までの10年間で377人が低体温症で救急搬送されています。時期は1月が最も多く86人、次に12月で72人。2月は54人でした。まさに今、これから注意が必要です」 「発症したとみられる場所は74.8%が屋内でした。そして搬送された人の81.4%は入院が必要な中等症以上だったということです」 「搬送された人の8割以上は65歳以上の高齢者でした。一人暮らしの80代男性が1月に居間で過ごしていて意識レベルが低下し、低体温症になった搬送事例もありました。やはり室内でも気をつけなくてはいけません」 「一方で、専門家は高齢でなくても、この時期ならではの注意が必要だとしています。忘年会などでの飲酒です。泥酔した50代男性が路上で眠り込んでしまい、通行人が見つけた搬送事例もありました。1月のことで、新年会だったかもしれません」 河出奈都美アナウンサー 「お酒を飲む方は本当に気をつけていきたいですね。室内でも低体温症になることがあるとのことですが、暖房代も気になりますし、どれぐらいの温度に保てばいいのでしょうか?」
■室温を把握して「20℃以上」に
徳島アナウンサー 「伯鳳会東京曳舟病院の三浦邦久副院長によると、室温は20℃以上に保つといいそうです。WHOでは18℃以上を推奨しています」 「ただ、それだと部屋の隅や窓際など場所によっては18℃以下になってしまう所も出てくるので、部屋全体で適温を保つため、三浦副院長は20℃以上と伝えているそうです。エアコンなどの設定温度とは違う、室温を把握していますか?」 刈川くるみキャスター 「室温は把握していなくて…。乾燥が気になるので湿度は把握していますが、なかなかそこまで見ていませんでした」 澁谷善ヘイゼルアナウンサー 「湿度も室温も把握していないです」
■リビングの平均気温は20℃に届かず
徳島アナウンサー 「スマートウェルネス住宅等推進調査委員会の研究では、冬のリビングの平均気温(在宅中)を都道府県別に調べました」 「それによると20℃に届いている地域はなく、一番高い北海道で19.8℃。福島は東北の中では最も低く14.9℃。東京は17.1℃、大阪は16.7℃、全国で一番低かった香川は13.1℃でした」 刈川キャスター 「数字で見るととても寒そうだなと思うのですが、全国的に見ても20℃を下回っているので、低体温症の危険が全国的にあるということですよね」 徳島アナウンサー 「着ている物であったり、寒さは人によっても感じ方は違うと思いますが、三浦副院長は『感覚ではなくきちんと室温を把握し、暖房を適切に使って部屋を暖める。さらに、体温も低くないか時々測って確認してほしい』と話していました」 「また、部屋を暖めて脱水にならないように、水分補給も大切だといいます」