<三南プライド・’21センバツ>選手紹介/4 深瀬暖人遊撃手(1年)/山田駿左翼手(2年) /静岡
◇守備位置に自信 深瀬暖人遊撃手(1年) 野球を始めた中学時代から遊撃手一筋でプレー。「誰にも譲れない守備位置。思い入れもあります」。語り口は穏やかだが、その裏に強固なプライドをのぞかせる。 だからこそ、昨秋の県大会は悔いが残った。準決勝の常葉大菊川戦、一回表2死一、二塁の場面で、一塁へ痛恨の悪送球。その間に二塁走者が生還して先制点を献上し、1―9で七回コールド負けを喫した。「連戦の疲労で、体がついていかなかった」と自身のふがいなさを呪う。 冬場はスタミナと筋力の強化に加え、キャッチボールの時間を使って送球の精度に磨きをかけた。「本当に成長した」と八木下克博コーチ(56)は目を細める。甲子園の晴れ舞台で、無失策はもちろんのこと、「華々しいプレーで、チームを盛り上げたい」と意欲を見せる。【深野麟之介】 …………………………………………………… 身長173センチ▽体重68キロ▽遊撃手▽右投げ右打ち▽三島市立南中▽ハリネズミが好き ……………………………………………………………………………………………………… ◇父のために一打 山田駿左翼手(2年) 父親の辰也さん(56)は野球部の父母会長。小学生時代に入団した少年野球チームのコーチや監督を務めていたのも辰也さんだった。グラウンドでは「監督」、家では「お父さん」として、二人三脚で野球人生を歩んできた。 一塁手と外野手のどちらもこなせることが強み。一方、昨秋は公式戦の通算打率が1割4分8厘。打撃面で苦しむ中、「犠打を狙ったり、四球を選んだりと、できることをやろうとした」。チームが勝つために何ができるかを模索し続けた秋だった。 冬場に打撃フォームの改良に着手。「長打よりも単打」と意識も変えた。センバツが近づくにつれ、自信を取り戻しつつある。「感謝を伝える分かりやすい方法はヒットを打つこと」。支えてくれた父のために、恩返しの一打を放つ。【深野麟之介】 …………………………………………………… 身長174センチ▽体重72キロ▽左翼手▽右投げ右打ち▽伊豆市立修善寺中▽魚をさばける =つづく