【高校ラグビー】近畿王者は大阪桐蔭!連覇果たす 名取主将「全員が一つになって、泥臭く戦うことができた」御所実“無敗の新チーム”の挑戦を跳ね返す
高校ラグビーの近畿大会は大詰め、2月25日に決勝戦が行われました。勝ち上がってきたのは、大会連覇を狙う大阪桐蔭と、新チーム結成以来、公式戦は無敗の奈良・御所実業。大粒の雨が降り注ぐうえに、冷たい風が吹く難しいコンディションの中、試合はいきなり動きます。 【画像を見る】完勝で連覇した大阪桐蔭メンバーの記念写真 御所実は全国大会で雪辱誓う 試合を画像でふりかえる 名取凛之輔主将が、「立ち上がりから、FW陣が頑張って集中力のあるいい入りができた」という大阪桐蔭が、キックオフ直後から狙いどおりペースを握ります。ファーストプレーで御所実が得意とするモールからの攻撃を寸断すると、スクラムでプレッシャーをかけて御所実の反則を誘います。開始4分には敵陣ゴールラインまで5mのラインアウトからモールをつくると、そのまま一気に押し込んでトライ。ゴールも決めて7点をリードします。
大阪桐蔭 前半はトライ3本で優位に
一方の御所実。風上に立った前半はキックでエリアをとりながら、絶対的な自信を持つラインアウトからの攻撃で、反撃を試みます。しかし、難しいコンディション、スローイングやハンドリングが乱れて、なかなか効果的な攻撃を仕掛けることができません。 逆に大阪桐蔭は、1年生から司令塔を務めるSO上田倭楓選手の、逆風をものともしない滞空時間の長いキックをうまく使って敵陣に攻め込みます。そして14分、上田選手が蹴りこんだボールがこぼれたところを、FB菅原幹太選手がうまく足にひっかけて、最後はWTB水島功太郎選手が押さえてトライ。12対0とリードをひろげます。 差はまだ12点。御所実は直後のキックオフから攻め込むと敵陣22mラインの内側に侵入、ラインアウトから得意のモールを形成して大阪桐蔭のゴールラインに迫ります。しかし、大阪桐蔭が素晴らしいディフェンス。FWだけでなく、キャプテンのCTB名取選手らBK陣も加わってモールを押し返します。 ピンチを脱出した大阪桐蔭は前半27分、再び御所実自慢のモールを崩してチャンスをつかみます。うまくモールに絡んだPR原悠翔選手がボールをもぎ取って一気に逆襲、LO篠田晃成選手につないで、御所実ゴールラインに迫ります。 前半終了間際の29分、ラックから素早く展開して上田選手が、左中間にトライ。さらに自らキックを決めて19対0。御所実の竹田寛行監督が「トライ1本、2本の戦いになると予想していた、3本目が大きかった」というように、試合の流れを左右する貴重な得点を奪って前半を終了します。