「Life record」がグランプリ YMF表彰式、脚本賞とダブル受賞
第20回山形国際ムービーフェスティバル(YMF)の表彰式が9日、山形市のムービーオンやまがたで行われた。グランプリには矢野瑛彦(あきひこ)監督の「Life record」が輝き、脚本賞とのダブル受賞となった。 映画監督の発掘・育成を目的としたコンペティションには今回、長短編計297作品の応募があった。ノミネート12作品を映画監督の村川透さん(村山市出身)らが審査し、各賞を決めた。 「Life record」は、夢を追い続ける売れない芸人コンビの葛藤などを描いた。矢野監督は自身も夢追い人として不安や孤独を抱えながら作品づくりをしてきたとし「支えてくれる仲間がいたからやってこられた。これからもこの道を歩んでいきたい」などと喜びを語った。 審査委員長を務めた村川監督は「テンポやリズム、役者の迫力、音楽に至るまで、映画に必要なファクターが全て詰まっていた」と評価した。グランプリ受賞者はスカラシップ制度の対象となり、次回作の企画書が認められれば、製作や配給の支援を受けることができる。
YMFは10日が最終日でグランプリ作や村川監督の「最も危険な遊戯」や成島出監督の「52ヘルツのクジラたち」などを上映する。 他の主な受賞作は次の通り。 準グランプリ=コラン・ド・プランシーの万年筆(山本大策監督)▽船越英一郎賞(最優秀俳優賞)=永田凜(白縹)▽審査委員特別賞=ボールドアズ、君。(岡本崇監督)▽観客賞=コラン・ド・プランシーの万年筆▽村川透監督賞=麻雀と指輪(野村次郎監督)▽U―NEXT賞=コラン・ド・プランシーの万年筆