[特集/激闘!アジアカップ 02]新盟主候補は日本を含む4カ国! ア杯ライバル国たちの最新事情
韓国が手強いのは、どんな戦いにも対応できるということ。とくに、守備組織を固める相手を崩すサイドアタック&中央からの仕掛けは迫力がある。イ・ガンイン、ファン・ヒチャンはもちろん、ソル・ヨンウ、イ・キジェ(キム・ジス)といったサイドバックも攻撃参加するサイド攻撃はスピードがあり、多彩なクロス、ラストパスをゴール前に送ってくる。 前線での出場が見込まれるチョ・ギュソンやオ・ヒョンギュは泥臭くゴールを狙えるタイプで、こうしたボールが来たときに守備側は少しの隙も見せられない。また、これらの選手は守備意識も高く、俊敏で献身性がある。イ・ガンインはイラクとの親善試合で退場したが、アジア杯には持ち越さない。持ち前の激しい守備で相手を苦しめることになるだろう。 もはや説明いらずだが、なんといっても韓国には攻守両面に2人のスターがいる。屈強かつしなやかで安定感抜群のセンターバックであるキム・ミンジェと、アジア最高峰で世界でも屈指のストライカーとなったソン・フンミンである。2人の大黒柱がいることで、たとえ劣勢の時間を迎えても慌てることがない。むしろ、押し込まれていてもしたたかに攻撃の機会を狙っていて、チャンスとなればソン・フンミンには“個”の力でボールを運んでゴールに結びつける力がある。 22年カタールW杯での韓国はラウンド16でブラジルに翻ろうされて大敗したが、アジアのなかにあれだけの攻撃力を誇るチームはない。また、あの一戦は選手たちのなかに貴重な経験として残っているはず。当初の“クリンスマン号”は不安定な船出を切ったが、その後は安定した航海を続けている。日本×韓国の決勝が実現したなら、それは世界のサッカーファンが注目する一戦になる。
強者と親善試合を重ねる豪州 組織的な守備をいかに崩すか
準々決勝のひとつがオーストラリア×サウジアラビアとなれば、日本はその勝者と準決勝で対戦する。タイプが異なる両チームで、どちらも難敵であることに変わりはない。 オーストラリアは22年W杯のラウンド16でアルゼンチンと対戦し、1-2で惜敗している。その後、グラハム・アーノルド監督が指揮官となったが、継続した強化が行われている。高い身体能力を持つ選手たちが組織的な守備でゴールを守り、力強さ、うまさ、スピードを生かしたシンプルかつ正確なパスワークでゴールを目指す。 昨年はアルゼンチン(0-2)、メキシコ(2-2)、イングランド(0-1)などと親善試合を重ねており、日本と同じく“アジアの先”を見据えて活動している。アジア杯に参加するメンバーはオーストラリア国外のリーグでプレイする選手ばかり(国内組は4名)。欧州で活躍する選手が多いなか、Jリーガーのトーマス・デン(新潟)、ミチェル・デューク(町田)もメンバー入りしている。