[特集/激闘!アジアカップ 02]新盟主候補は日本を含む4カ国! ア杯ライバル国たちの最新事情
アジアの新たな盟主がどの国になるのか。サッカー界にとって、それが本大会最大の関心事だ。世界的に見てももはやアジアは「辺境」とは呼べず、ビッグクラブにアジア人選手がいるのも珍しいことではなくなった。また、サウジアラビア国内リーグの変化などを考えても、アジアサッカーへの注目度は数年前に比べてまたひとつ高くなっていると言っていい。 そんななか、本誌が優勝候補と考えるのは日本のほか、韓国、オーストラリア、そしてサウジの3カ国だ。グループステージがどうなろうとこの3カ国のいずれかが決勝ラウンドで日本に立ちはだかる可能性は高く、優勝を果たすために避けては通れない相手。そんなアジアのライバルたちの最新事情に迫る。
戦力十分の“クリンスマン号” 韓国攻守の両輪ソン&キム
2022年カタールW杯後の韓国はユルゲン・クリンスマン監督のもと新たなスタートを切り、先日(24年1月6日)のイラクとの親善試合に勝利したのを含めて、6勝3分2敗となっている。ウルグアイ、ペルーの南米勢に連敗するなど一時は3分け2敗となっていたが、そこから6連勝し、アジア勢との戦いにはいずれも勝利している。 欧州遠征を実現させてドイツやトルコと対戦した日本と比較してマッチメイクに不満がある韓国メディアは“クリンスマン号”を高く評価していないが、アジア杯に臨むメンバーの多くが欧州でプレイしており、日本に次ぐ充実した戦力を誇る。とくに、中盤、前線は普段からハイレベルのなかプレイしている選手ばかりだ。 実際、昨年11月からスタートした2026年W杯アジア予選ではシンガポールに5-0、中国に3-0としっかりと相手を一蹴している。また、9月にはサウジアラビアと戦い、1-0で競り勝っている。韓国が戦う今大会の決勝トーナメントはなかなか厳しいものになるが、「アジアカップではぜひ優勝したい」とは昨年11月のクリンスマン監督であり、決勝に勝ち上がってくる可能性が高い。 クリンスマン監督が採用するのは[4-2-3-1]で、統率の取れた組織力がストロングポイントとなる。GKキム・スンギュ、DFソル・ヨンウ、チョン・スンヒョン、キム・ミンジェ、イ・キジェ、MFファン・インボム、パク・ヨンウ、イ・ガンイン、ソン・フンミン、ファン・ヒチャン、FWチョ・ギュソン。これが基本となる11人で、他にも右SBにキム・ジス、中盤にチョン・ウヨン、前線にオ・ヒョンギュなど実力者がいる。