ヨネスケ太鼓判“寄席版新喜劇”東京で初開催「落語と喜劇の二刀流をやってほしい」
台本は吉本新喜劇の作家が担当、12月の浅草演芸ホールの風物詩になるか
落語家・桂米助(タレント名・ヨネスケ)が11日、都内で会見し、落語芸術協会(春風亭昇太会長)の若手落語家ユニット・芸協ガデンツァによる新喜劇をプレゼンツすることを明かした。「今年6月に見たんですが、とにかくおもしろいんです。お客さんにバカ受けなんです」と、“寄席版新喜劇”に太鼓判。「落語と喜劇の二刀流をやってほしい」と大好きなメジャーリーガー、大谷翔平に例えてエールを送った。(取材・文=渡邉寧久) 【写真】ヨネスケらが出席した会見の集合ショット 新喜劇と言えば吉本が思い浮かぶ。その面白さに目をつけたのが、落語芸術協会(春風亭昇太)の若手落語家ユニット・芸協カデンツァだ。 メンバーは、瀧川鯉津(たきがわ・こいつ)、春風亭昇吾(しゅんぷうてい・しょうご)、桂竹千代(かつら・たけちよ)、昔昔亭喜太郎(せきせきてい・きたろう)、瀧川鯉白(たきがわ・りはく)、三遊亭遊子(さんゆうてい・ゆうこ)、桂鷹治(かつら・たかじ)、古今亭今いち(ここんてい・いまいち)、立川幸之進(たてかわ・こうのしん)、笑福亭希光(しょうふくてい・きこ)の10人。 「鯉白兄さんに『お芝居でもやりませんか』と言われて」という希光が、かつてルミネザよしもとで新喜劇をやっていた際のコネクションを生かして「それやったら、作家さんに頼めるかもしれません」と発案し、旧知の吉本新喜劇の作家に発注。今年6月、都内のホールで芸協ガデンツァ新喜劇を旗揚げし、米助師匠の目に留まることになった。 その翌日、メンバーに電話をした米助は、最高の誉め言葉を伝えたという。その先に見えて来たのは、寄席のトリとして新喜劇を上演するという希望だ。 とは言え、寄席のトリを務めるのは真打ちの役割。二ツ目だけが所属する芸協ガデンツァのメンバーだけでは立ちいかない。そこで一肌脱いだのが米助だ。 希光は「浅草演芸ホールで新喜劇が行われるということは、、桂米助師匠の力がないと実現できなかった「スマホ、ブルブル震えながら電話しました。ご飯を食べて、『師匠、よろしければトリをとっていただけませんか』」と直訴。快諾した米助は「これやった方が、若い人はどんどん見に来る。そのためにも、寄席でやってほしいと思いついたんです」と助け船を出したという。 「桂米助プレゼンツ 落語史上初!」と銘打った「芸協ガデンツァ新喜劇」は12月上席後半の昼の部(12月6日~10日まで)に楽しめる。米助がトリを務める通常の寄席興行の後、中入りをはさみ、大喜利「芸協カデンツァ新喜劇」という番組。詳しい内容は当日のお楽しみだが、タイトルは「決断の時。そば屋の危機」。 米助も連日出演する予定で「せりふを少なくしてとお願いしました」と、舞台裏を吐露。落語芸術協会会長の春風亭昇太をはじめ、三遊亭小遊三、笑福亭鶴光らが日替わりで出演し、新喜劇に花を添える。
渡邉寧久