首里城に木彫刻物「向拝透欄間」が搬入 長野産ヒノキ使用、沖縄県立芸大の関係者らが製作
2026年秋の完成を目指し、再建工事が進む首里城正殿に8日、正殿正面中央の唐破風(からはふ)に取り付けられる木彫刻物「向拝透欄間(こうはいすかしらんま)」が搬入された。今後は国によって塗装が施され、25年春ごろに設置される予定だ。 【動画】首里城火災から5年 今だけの「見せる復興」着々
向拝透欄間は、長野県木曽産のヒノキを使用した縦42センチ、横は約2メートル~4メートルの正面3枚、側面各1枚ずつの計5枚。製作には県立芸術大学非常勤講師の儀保克幸さん、同大学の卒業生で仏師の伊波調さん、同大学大学院卒業生で彫刻家の小泉ゆりかさんが携わった。 大輪の牡丹と優美な曲線を描く唐草、中央には躍動感あふれる阿吽の獅子が彫られており、令和の復元では鎌倉芳太郎氏が撮影した古写真の高精細画像などを参考に、より往事に近づいている。 計5枚ある透欄間のうち2枚を担当した伊波さんは、工期が短いなか、限られた時間の中で完成することができて良かったと安堵した表情をみせ「透欄間のアウトラインの綺麗さを押さえるよう注力した。獅子の立体表現にこだわった」と話した。
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