【シンザン記念】多頭数なら逃げ馬狙いが有効 道悪で面白いのはナイトスラッガー
マイルGⅠ後で確たる傾向がない重賞
あけましておめでとうございます。金杯から始まるJRA正月競馬3日目のメインを務めるのはシンザン記念。近年ではアーモンドアイ、ミッキーアイル、ピクシーナイトなどが優勝馬として名を連ねるなど、新年早々目が離せない重賞だ。 【中山金杯 2024最終予想】本命はAI予想家2体が◎、買い目は13点推奨! AIを使い的中を狙う (SPAIA編) しかし、マイル重賞としては朝日杯FSや阪神JFの直後ということもあり、出走馬の数や構成が毎年異なる。展開やペース配分に傾向を見出すのが難しいレースである。たとえば出走頭数ひとつをみても、昨年は少頭数の7頭だったが、今年はフルゲートだったりする。今回はそんなシンザン記念を主に2つのデータから見ていく。
多頭数時は意外にも逃げ馬が狙い目
冒頭でも書いたとおり、シンザン記念は出走頭数がなかなか安定しない。ただ今年はフルゲート。そこで過去10年で出走頭数が13頭以上だった5回のときの脚質別成績を見てみる。 逃げが【2-0-1-2】、先行が【2-1-1-15】と、2、3着は後ろの馬のほうが多いものの、前々に行った馬が勝ち切るパターンが多いことがわかる。普通頭数が増えればその分脚を溜める馬にチャンスがありそうだが、実際はそうでもない。これは明け3歳でレース経験がまだ少ない馬たちが、多頭数で馬群を捌くのに苦労するからではなかろうか。 唯一後方から追い込んで勝った馬は2017年(15頭立て)のキョウヘイ。ただこれは不良に近い重馬場で開催され、レースの上がり3Fが38.1と遅かった。同馬は前走も重馬場15頭立てのレースで最後方から2着と追い込んでいたように、経験と実績があった。例外といっていいだろう。 多頭数の今年で注目したいのは逃げ馬。今年の出走馬で前走逃げていたのは、フェリーニとメイショウサチダケの2頭だ。 フェリーニは1番人気で新馬戦を迎えたものの、重馬場のせいか中団から見せ場なく9着。しかし、次走の未勝利戦は良馬場の京都マイルで逃げ切って快勝した。馬場が悪くなると不安だが、良馬場なら伸びしろに期待できる馬だ。 もう1頭のメイショウサチダケは父がアドミラブル。現3歳世代が初世代で、中央勝ち馬はまだこのメイショウサチダケのみで血統的にはあまり注目されない種牡馬ではある。ただ、本馬自身は2戦とも逃げており、前走のデイリー杯2歳Sでは直線半ばで抜かれたあとも粘って、結果は5着と健闘した。3着からは頭、ハナ差で同タイム。同レースは11頭立て、なおかつ稍重と馬場も微妙だったため、頭数が増えてより苦しそうに見えるが、良馬場かつ多頭数なら後ろがもつれ、残り目があってもいいかもしれない。