阪神・才木浩人がまた連敗阻止で8勝目 両親への福岡旅行プレゼントを白星で締めくくり
(日本生命セ・パ交流戦、ソフトバンク1-4阪神、3回戦、ソフトバンク2勝1敗、16日、みずほペイペイ)両親が見守る球場で、阪神・才木浩人投手(25)が最高の〝父孝行〟を果たした。強力ソフトバンク打線に立ちはだかる最強の壁となり、バットに次々と空を切らせる。前川の満塁弾に応え、父の日の快投で自己最多に並ぶ8勝目をつかんだ。 【写真】「いい父の日のプレゼントになりました」観客席で応援した阪神・才木浩人の両親 「初回いきなり4点というのが、多分めっちゃ久々やったんで。逆にちょっと難しいなって感じやったんですけど。そんな中、ゼロでいけたのはデカかったですね」 前川の満塁弾で投げる前に4点差がついて迎えた先発マウンド。最初の3イニングはいずれも1死までに走者を許し「今日はこういう日やな、みたいな感じで思っていた」と割り切って、粘りのマインドで投げた。六回は2番から始まる好打順も、今宮を直球で、栗原と山川をフォークで空振り三振。交流戦優勝を狙う鷹打線を制圧した。 七回は先頭の近藤にソロ本塁打を浴び、2018年6月17日の楽天戦の四回以来6年ぶりに交流戦で失点。交流戦での連続無失点イニングは「44」でストップしたが、後続を断って流れは渡さなかった。無四球、自己最多に並ぶ9奪三振で七回までリードを守り、岡田監督も「コントロールようなったからなあ、やっぱり」とたたえた。 父の日に最高の投球を届けた。父・昭義さんと母・久子さんへ2泊3日の博多旅行をプレゼント。14日は阪神戦の観戦に招待し、15日は同期で同学年のチームメートである浜地の実家「浜地酒造」や糸島、太宰府観光を楽しんでもらった。 旅行の締めくくりに白星を届け、昭義さんは「ありがたいです」と笑顔。才木自身は「どういう存在…難しいな。父です」と言葉に困っていたが、過去にはオリジナルのタンブラーをプレゼントするなど孝行を重ねてきた父の前で、メモリアルな1勝をつかんだ。 「なんとかずっとゼロでゼロでっていう展開でいけたのはよかった。フォアボールがないのはすごくいいことなので、そこは継続していければ」 あと1勝で自己ベスト更新の9勝、そして初の2桁勝利も見えてきた。交流戦明けも親孝行を続け、自らの壁を破っていく。(邨田直人)