1BOXの乗り合いタクシーまでIC決裁&電動化! それどころか3輪タクシーもEVへ! インドネシアの公共交通機関の進化は日本人の想像を遙かに超えていた
インドネシアの公共交通機関はスピード感がある
そんなアンコットだが、2024年7月にジャカルタ市近郊で開催されたGIIAS(ガイキンド・インドネシア国際オートショー)会場内に「ついに出たか」となる、BEV(バッテリー電気自動車)タイプの最新アンコット車両が展示されていた。 その車両は、すでにインドネシア国内で商用車として販売されているDFSK(東風小康汽車)製車両がベースとなっていた。ジャカルタ近郊のボゴール市交通局がすでに市内で営業運行を開始させており、その車両が展示されていた。事情通によると「まだ試験運行のような状況であり、市内で5台しか運行されていないようです」とのことであった。 すでにジャカルタ市内では一般路線バスレベルでもBEVバスの導入が進んでおり、BRT方式のトランスジャカルタでも導入間近となっている。タクシーでも中国BYDオート(比亜迪汽車)の車両の導入が進んでいる。 営業が制限されているバジャイは、いまでもICカード決済ができないなど、その意味では存続自体を危惧する声もあるが、同型車両のBEVがすでにインドで走っているところを筆者は確認している。二輪車のBEV化も昨今のガソリンの高値安定傾向を見ても進んでいくに違いない。 「庶民の足」の津々浦々まで電動化を進めようとするインドネシア政府と各地方自治体。街の景観を含め、これから数年ぶりにジャカルタを訪れるということになる人にとっては、公共輸送機関の近代化(BEV化も含む)や電子マネーなどの普及などなど、その変貌ぶりに驚くことは間違いないだろう。
小林敦志