テクノロジーではなく、激しい競争がブロックチェーン普及の原動力
銀行は通信大手と同じ運命?
企業や個人が取引をオンチェーンに移行しない理由があるだろうか? 徐々に、動きは始まっている。フランクリン(Franklin)のような、オンチェーンとオフチェーンの両方で給与処理を扱い、従来よりも低コストでサービスを提供する企業など、金融サービスのエコシステムがオンチェーンに誕生しつつある。 だが慣性の影響は、消費者よりもビジネス分野において大きく、そしてブロックチェーンは、強固な規制コンプライアンス、成熟した不正防止分析、そして重要なプライバシー保護といった主要な機能がまだ十分ではない。 だが、こうしたギャップは決定的なものではなく、単なるハードルに過ぎない。私は毎週のようにブロックチェーン・セキュリティソリューションのプレゼンテーションを受けており、多くの中小銀行は、オンチェーン・ファイナンスとの深いレベルからのインテグレーションを差別化の重要要素と見ている。ブロックチェーンのプログラマビリティにより、不足している機能は簡単に追加され、ムーアの法則により、そうした機能の実装は毎年コストが下がっていく。 伝統的金融エコシステムにとって、次の10年は次の世紀の金融セクターを形成するうえできわめて重要になる。銀行は、インターネットやモバイル技術が爆発的な普及から影響を受けた通信大手の運命に注目すべきだ。仮に一部のブランド名が今でも存在しているとしても、もとのビジネス形態や構造を維持している企業は事実上、存在しない。 どのくらいの時間が必要だろうか? 米国では、規制緩和、独占企業の解体、再編、インターネットやモバイルへの移行という一連のサイクルに20年以上が必要だった。タイマーをセットしよう。 |翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部|画像:Shutterstock|原文:Intense Competition ― Not Technology ― Will Fuel Blockchain's Rise to Dominance
CoinDesk Japan 編集部