ミュージカルの金字塔『王様と私』が北村一輝と明日海りおで華やかに開幕
囲み会見では北村と明日海が早くも名コンビぶりを発揮
ゲネプロの前には、衣裳を身に着けたキャストによる囲み会見が行われた。“シャムの王様”らしい独特のヘアスタイルで現れた北村は、「(ブロードウェイで当たり役をとった)ユル・ブリンナーのスキンヘッドが有名ですが、今回は新演出ということで、歴史上の王様などを参考にしました」と解説。さらに「(初ミュージカルということで)不安はありますが、それも全部含めて、まずは楽しもうと思っています」と抱負を語った。明日海も、「お客様に、この素晴らしい音楽や舞台を楽しんでいただけるように努めたい」と緊張の面持ちで作品へのリスペクトを口にする。 「タプティムとルンタの愛の大きさ、強さをしっかりと伝えたい」(朝月)、「不朽の名作に参加できて嬉しい。2幕ではあの名曲も歌わせていただきます」(竹内)、「(役どころの)テーマとしては“大きな海”。王様を支える王妃を演じたい」(木村)とそれぞれが興奮気味に語った。 キャスト同士でツッコミを入れたりと、和気あいあいとした空気の中、「登場時間は少ないんですけど……」とさらに笑わせたのは中河内だ。続く「(この大作に)出られるだけで幸せだなと感じています」との言葉に、隣の今も「それを言ったら僕も同じだけれど」と笑いながら、「北村さんは不安と言いましたが大丈夫、(船長役にかけて)視界良好です!」とベテランならではの頼もしい発言が。小西も「王様の右腕……だけでなく右足にもなって支えるつもりです」と意気込んだ。 「明日海さんはカフェオレのような、“ミルク多め”のまろやかさのある方。右も左も分からない中、とても助けていただきました」と言う北村に、「お客様を前にして北村さんがどうなっていくのかが楽しみです! 私もまだまだ不安がありますが…」と返す明日海。すかさず「できるよ!」と言う北村と、「できますね、できる!」と一緒に握りこぶしを作る明日海の姿は、劇中の王様とアンナそのもの。取材陣から改めて笑いが漏れた。 最後に北村から「実際に参加してみて、本当にミュージカル俳優の方の歌ってすごいんだなと感動しています」と、心からの言葉が。「ミュージカルを観たことがない方やお子さんにも面白さが伝わる作品だと思いますので、ぜひ楽しみにしていただけたら」と作品への想いを伝えてしめくくった。 取材・文:藤野さくら 撮影:岩村美佳 <公演情報> ミュージカル『王様と私』 2024年4月9日(火)~4月30日(火) 会場:東京・日生劇場