「えぐい」「やば」読者ザワつく!自分が“漫画の登場人物”だったら…?「怖っ」「夢中で読んだ」の声【作者に聞く】
「なんだこれすっげぇやっべぇ」「こ、こわー!」「えっぐい、、」「ゾクゾクする」と読者をザワつかせた作品がある。「設定がすごすぎて!!びっくりしました!」「おもしろくて夢中でページをめくりました」「すっげぇ、、こんな漫画初めて読みました」「すげぇしかいえないよ」とコメント欄には困惑の声が相次ぎ、「神作品だ」「やば、、、これ最高だわ、、、」と絶賛コメントで溢れかえった。 【漫画】読者が驚愕した“神作品”を読む 本作は、雑踏の中を歩く1人の女子高生が突然立ち止まり、うつむいたまま「どうしよう。わかっちゃった」とつぶやくシーンから始まる。次のページをめくると「私って漫画の登場人物なんだ」とハッとした表情で顔をあげる。彼女は“登校拒否”という設定をされたモブキャラらしいのだが、登校拒否してる場合じゃない理由があり、この設定を変えてもらうため、作者へのコンタクトを試みる。一体、作者はどのような形で登場するのか?そして彼女の交渉は成功するのか?衝撃のラストシーンまで目が離せない展開となっている。 本作を描いたのは、漫画家の高村秀路(@takamurahideji)さん。「月例マグコミマンガ大賞2020」(マッグガーデン)に出した作品が受賞したことを機に、Web漫画サイト「マグコミ」にて「うらうらひかる 津々に満つ」の連載をスタート。約1年間に渡って連載を続け、単行本を発行。2024年2月には最終巻となる第2巻も発売されている。高村秀路さんに本作について、詳しく話を聞いてみた。 ――構想がすごいですね。この構想を思いついたきっかけや、このストーリーに至った経緯を教えてください。 子どものころ、寝る前に布団で本を読んでいるときに「私が読むからこのお話は進んでいくけど、私の毎日が進んでいくのも誰かに読まれているからかもしれないなぁ」と思ったのが始まりです。そのころは漫画にしようなどという発想もなかったのですが、かなりの年月を経た今ごろになって伏線回収ができたことになり、私の人生もなかなかおもしろいじゃんと思っております。私の人生を読んでいる人はきっと布団の中で楽しんでいることでしょう。 ――主人公の女子高生は冒頭で「私って漫画の登場人物なんだ」と気づきます。この女子高生がモブとして登場する漫画とはどういう漫画でしょうか?裏設定がありましたら教えてください。 すみません、特に考えていません…。セリフなどはネームの段階で、プロットと齟齬がなければその場のノリで決めているので、本編で「設定上不登校の生徒が必要だった」と言っているのも、その場のノリです。でも私がそこで適当に決めたのは「私」を描いている作者がそうさせただけで、私の意思ではないので仕方がないのです。「私」を描いている作者が、私をそういう適当なキャラとして作ったんです。仕方がないのです。そして今私にこのような発言をさせているのも作者です。 ――なるほど!楽しい回答をありがとうございます。何だか頭の中がグルグルしてきました…。では、今後の新作のご予定がありましたら教えてください。 いろいろ頑張っているところです。「私」を描いている作者には、早く「ネーム修正地獄の章」を終わらせてほしいものです。ひとつの話に2回もその章はいらないはずなんですが…。でも「私」の作者はなかなかセンスがあるようなので、これからも「私」をいい塩梅で苦しめたり楽しませたりしながら漫画を描かせてくれると思います。何か描けたら、ぜひ布団の中で読んでいただけると幸いです。 本作の世界観に合わせて、インタビューに回答してくれた高村さん。この作者インタビューは、ぜひ本作を読んだあとに読んでみてほしい。そして、「漫画家・高村秀路」を描いている作者が早めに校了を設定して、高村さんの新作が早く世に出て読める日を楽しみに待ちたい。 取材協力:高村秀路(@takamurahideji)