街なかスタジアム、動員最多・商店街利用も倍増…サンフレッチェ本拠「ピースウイング」
好立地・多機能型各地で新設
スポーツや音楽イベントなどを開催できる多機能型のスタジアムやアリーナを街なかに新設する動きが全国で広がっている。年間を通して人を呼び込み、地域活性化の拠点として期待されている。 長崎では10月、JR長崎駅の近くにサッカー専用スタジアムやアリーナ、商業施設などを備えた「長崎スタジアムシティ」が開業した。サッカーJ2リーグ、V・ファーレン長崎やバスケットボール「Bリーグ」の長崎ヴェルカの本拠地で、両クラブを傘下に持つ「ジャパネットグループ」を中心に民間主導で開発された。長崎初出店のショップや学習塾、保育施設も入り、併設のホテルではプールから試合を観戦できる。
来年4月に開業予定の「ジーライオンアリーナ神戸」(神戸市中央区)はBリーグの神戸ストークスの本拠地で、JR三ノ宮駅の徒歩圏内。VIPエリアでは地元食材を使ったメニューを提供する予定という。 街なかに立地する効果について、追手門学院大の上林功准教授(スポーツ都市文化論)は「シビックプライド(都市に対する誇り)が醸成され、市民のつながりも深まる。中心部にあることで経済効果がより早く表れ、観光拠点としても期待できる」と話す。