「2年連続ぶったまげーよ」廃校危機から一転 広島県の“最難関”校へ 過疎の町にある高校の逆転劇
■"県内1位” の倍率に… 大逆転劇のワケ 廃校の危機を乗り越え、逆転劇に導いた理由について加計高校の校長は「生徒たちが主体的に情報発信してくれて、学校の雰囲気を伝えてくれていることは大きいのかなというふうに思います。偏差値などで決めているのではなくて、加計高校でやっていることを見られて、加計高校で高校生活を送りたいというふうに考えられて志望されてる傾向があります」と話し、この春に卒業した3年生が中心になり、国際交流やボランティア活動など、高校の魅力発信に取り組んだ結果だといいます。 3年生の 隠居大介 さんは、兵庫県の中学校出身です。生徒会長を務めるなど立役者の1人として貢献してきました。 兵庫県の中学校出身 3年生 隠居大介 さん 「人数が少ない中で活動に臆病になってしまう時期もあったけど、必死にがんばってきたので」 県外から進学した生徒が暮らすのは人財交流センター「黎明館」。5億円をかけて安芸太田町がおよそ2年前に建設しました。 卒業式の前夜、その学生寮で行われていたのは「3年生を送る会」です。同期や先輩・後輩と家族のような絆をつくることができるのは、寮ならではです。 福岡出身 3年生 「毎日ずっと一緒にご飯を食べて、一緒に学校から帰ったりとか、寮生活だからこそ、ここまで近くなれた」 ■加計高校が人気の一方… 町が抱える深刻な問題 一方で町が今、抱えるのはある深刻な問題です。 町民は「人口がどんどん少なくなってきている。去年・ことしだと年間で町内で生まれる子どもの数が10人台になってきている」と話します。 子育て世代の流出などで人口減少が進む安芸太田町。現在の人口はおよそ5500人と、20年前と比べ4割近く減少しています。その中で町に明るい兆しをもたらしているのが「加計高校の存在」だといいます。 町民たち 「町としてはほんまに活気や元気をもらえとる思うし、希望の星というか、なくてはならんもんじゃ」 「イベントなんかでもボランティアで加計高校の生徒に出てもらったりとか、わたしたち年取った人間がどういうことをやっているかって見に来られたりもあるので、わたしたちもちゃんとしてなきゃっていう気持ちになる」
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