「絶望的な場所には外さない」ルーキー政田夢乃が小祝さくらに学んだこと
◇国内女子◇住友生命Vitalityレディス東海クラシック 初日(13日)◇新南愛知CC美浜C(愛知)◇6560yd(パー72)◇晴れ(観衆4949人) 【画像】帯同するギャラリー多い 「チャンスホールが続く」と考えていた15番以降の上がり4ホールで1つもスコアを伸ばせなかったのは、残念だ。それでも、ボギーをバンカーに捕まった9番だけに抑えて3アンダー「69」で回った初日は、及第点でもある。 政田夢乃は「ショットがあまりよくなくて、特に前半はドライバーが曲がってしまって」という。パー5の3番では、OBゾーンに向かって飛んだティショットが木に当たってコースに戻って来る幸運に恵まれた。フェアウェイキープ率57.1%(8/14)。ラフに打ち込み、難しいライがいくつかあった割に、パーオン率77.8%(14/18)は悪くない。
「絶望的な場所には外さないように心がけています」。グリーンを狙うショットでセーフティを考慮したマネジメントを徹底した。 昨年のプロテストに5度目の挑戦の末に合格した24歳のルーキーは同年のQTに失敗し、最終まで進めず、推薦以外にツアー出場が見込めないQTランク147位でシーズンインした。ツアーのプロデビュー戦は5月末「リゾートトラストレディス」。その決勝2日間、同じ北海道出身の小祝さくらと同組で回った。ツアーの主力で活躍する2学年上の先輩と3日目こそ同じ「71」だったが、最終日は小祝の「71」に対して「74」。3ストロークの違いは「小祝さんは(ピンを狙うのが)無理な時は無理をしない。難しい場所に外さない」という状況判断の差でもあった。
8位で終えた「リゾート―」を起点にポイントを重ねて、合計12試合に出場し、予選落ちは7試合目までに喫した2回だけ。8試合目の8月「NEC軽井沢72」で2位と躍進、3週前の「ニトリレディス」4位、2週前の「ゴルフ5レディス」8位とトップ10を重ねた。暫定リランキングは14位で、次週以降のシーズン残り10試合中7試合の出場に問題はない。メルセデスランキングは56位。来季シード圏の50位以内は目前に迫ってきた。 「もちろんシードは意識していますけど、優勝も意識するようになりました」。首位と5打差12位スタートを決めた今大会。同郷の先輩の“教え”を胸に、2つの目標を目指していく。(愛知県美浜町/加藤裕一)