市立中学の新制服お披露目 選べる3種類の型、各校の伝統カラー引き継ぐ【宇部】
宇部市内の市立中学校の制服が来年度からブレザーで統一され、夏用のポロシャツを含めた検討が完了したことから、市立中学校制服改定委員会(会長・大山隆史川上中校長)は10日、新デザインの制服を着た代表生徒らと共に市役所を訪れ、篠﨑圭二市長に改定について報告した。 制服のブレザー化は全国的に進んでおり、ジェンダーレスの制服を求める声もあるため、市教育委員会は昨年度からモデルチェンジに向けて動きだし、同委員会が中心となって検討してきた。 ブレザーは、宇部が面する海を象徴する濃紺、ズボンとスカートは石炭やセメントを思わせるグレーのチェック柄に決定。1~3型を設定し、体形によって選べることを重視した。3型はジェンダーレスのシルエットとなる。 ネクタイとリボンの色や柄は学校ごとに話し合って決め、伝統のスクールカラーや特徴が生かされている。夏用のポロシャツは暑さ対策として、ズボンやスカートに入れないタイプを選び、白色に加えて、女子や保護者の要望から、透けない紺色も採用した。 山縣修平君(上宇部中3年)、小林あり沙さん(川上中3年)、大沼なつみさん(常盤中3年)、木村亮介君(西岐波中3年)、磯部夢月さん(黒石中3年)が、夏・冬の各型・シルエットの新たな制服を着て来庁し、篠﨑市長に披露した。 山縣君はネクタイについて「深い緑色は上宇部のスクールカラーで、輝かしい伝統を引き継いでいくという思いを込めてゴールドのラインが入ったものを選んだ。全校生徒で決められて良かった」と説明。小林さんは「川上の『川』の字を連想させる3本ラインが入った紺色のリボンは、落ち着いていてスタイリッシュ。後輩たちは、きっと気に入ってくれると思う」と話した。 ジェンダーレスの制服を着てみた大沼さんは「スカートだったら自転車に乗ったときに、めくれるのが気になるが、その心配がなくていい」と感想。夏用のポロシャツを着た木村君と磯部さんは「着心地が良くて楽」「涼しい」と話した。 「学校生活を快適に過ごせることを第一に考えて改定した。愛着を持って着てもらえれば」と大山校長。篠﨑市長は「時代や気候の変化に合わせて、変えるべきところは変えた制服になっている。各校の伝統や宇部らしさも感じられて大変良い」とねぎらった。