ロッテ・佐々木朗希、メジャー6球団〝007〟の前で楽天退治 最速159キロ…本調子にはほど遠くても5回毎回7K8勝「勝ってよかったが反省しなきゃ駄目」
ロッテ・佐々木朗希投手(22)が8日、楽天20回戦(ZOZOマリン)に先発登板し、5回7安打3失点で8勝目(4敗)をマーク。直球の制球に苦しみ4四球を与えたが、変化球を多投して毎回の7三振を奪った。試合は9―5で勝利。リーグ3位のチームは、クライマックスシリーズ進出を争う4位楽天とのゲーム差を再び2・5に広げた。 【写真】ロッテ・佐々木朗希の先発試合に駆けつけたメジャー関係者 白星にも満足はしていなかった。8勝目を手にした佐々木は、5回3失点の投球内容に悔しさを募らせた。 「チームが勝ってよかったなと思いますが、反省をしなきゃ駄目。シンプルに今日はボールの力がなかった」 シュート回転して大きくストライクゾーンから外れる投球もあり、4四球を与えた。2―1の五回は辰己と渡辺佳に適時打を許し、逆転されて降板。直後に味方が4点を奪って勝ち投手の権利が舞い込んだ。 MLBの6球団が視察に訪れた中、最速165キロを誇る直球は一度も160キロをたたき出せず、最速は159キロ。直球が本調子でない中、スライダー、フォークボールなどの変化球を中心に投球を組み立てた。7回無失点と好投した前回8月30日のソフトバンク戦の前、1学年上の藤原から「バッターは真っすぐを待っているよ。変化球も投げたら打者は迷う。変化球は使ったほうがいい」と打者目線の助言を受け、臨機応変に対応した。 昨季、1試合平均で49・3%だった変化球の割合は、この日56・1%。「今は自分のやりたいようにやるだけではなくて、勝たないといけない。状態が上がってこない中で、とにかく工夫してやっていくしかない」と切り替えて毎回の7奪三振。4位楽天を再び2・5ゲーム差に突き放す貴重な白星に貢献した。 「なるべくいい感覚を見つけながらやるしかない。最後まで仕事をしていきたい」。入団3年目の2022年に挙げた自己最多の9勝まで1つ。5年目で初の2桁勝利も見えてきた。(森祥太郎)