カーブミラー倒れ小学生が頭にケガ…ミラーは根元付近で取り外せるよう加工され「新居浜市の独特の祭事などによるもの」市は黙認
南海放送
先月、新居浜市で道路のカーブミラーが倒れ小学生が頭にけがをする事故が発生しました。ミラーは、根元付近で取り外せるように加工された物でした。一体何のために?… (ドラレコ映像): 「危ない!危ない!」 強風にあおられて突然、カーブミラーが倒れ男子児童の頭を直撃…事故は、先月5日の夕方、新居浜市宇高町の市道で起きました。 当時、新居浜市には強風波浪注意報が出ていたということ。児童は頭にたんこぶができるケガをしました。 きのう… 新居浜市建設部道路課 亀井英明課長: 「これが今回倒れたミラーです」 Q.どの部分が加工? 「この部分がフランジで、こことここを溶接しています」 折れたミラーの根元付近にあるのは、「フランジ」と呼ばれる輪のような金属。いったん支柱を切断しフランジを溶接、ボルトを緩めると取り外せるようにミラーが加工されていたのです。 Q.本来はついてない? 亀井課長: 「ついておりません」 折れたのは、ちょうどフランジとミラーの支柱が溶接された部分。内部まで赤く錆びているのが分かります。 新居浜市は今回の事故の原因について、加工をすることによって強度が弱まった可能性があるとしています。 和氣アナ: 「新居浜市内にある神社の付近なんですが、このミラーも取り外せるよう加工されています。斜め向かい側にもありますね」
事故を受け、新居浜市が市内の老朽化したカーブミラー316基を緊急点検したところ、折れたもの以外に4基が取り外せるよう加工されているのを確認しました。一体何のために… 亀井課長: 「新居浜市の独特の祭事などによるものだと考えています」 Q.祭事というと? 「お祭りとかが考えられます」 Q.太鼓台の運行とかも? 「そういうものだと考えています」 倒れたミラーの近所に住む人に話を聞くと… 「ええ、知ってました。太鼓台が通るのに不便なというか曲がるというか、それで祭りの間だけわっぱが入ってナットで締めていたけど、それを除けてちょっと置いておいて祭り済んだら、また元に返す。ここは外したのは見たことがない。自治会館の近くは外しよったけどね」 Q.カーブミラー取り外し見た? 「それはないです。何十年もやりましたけど、自治会の世話も太鼓台の世話もミラー邪魔になるっていう感覚はあまりなかったです。道結構広いし、太鼓の運行にミラーが邪魔になるようなところはそんなになかったと思う」 新居浜太鼓祭りの巨大な太鼓台が地域を巡る際に接触しないよう、ミラーが外されることがあったというのです。 地区の太鼓台の運営委員長は… 宇高太鼓台 鈴木忠明運営委員長: Q.取り外したことは? 「1度もないです。少なくとも過去30年以上にわたってそういうようなことは 全くなかったです。お祭りのときにここを8台の太鼓台が毎年通るが、このミラーが邪魔になった干渉したことは一度もない。60歳以上の方にも聞いてはみたがみなさんご存じないと。きちっと市の方もそういう危険個所を直していただきたい」 一体誰が、いつこのような加工を行ったのか…市は、このように加工されたカーブミラーの存在を把握していたものの黙認していたと言います。 亀井課長: 「過去にこのような不具合がなかったので深く追求してきませんでした。これについてはこれまでの対応を反省しております」 ケガをした小学生の父親: 「新居浜市が管理基準をしっかりと設けて対応していれば倒壊することはなかったのかな。ほかの場所でもこういう事例はあるみたいですので、どういうふうな管理体制に務めるかというのを、管理強化していただきたい」
市では今後、見つかった4基の加工済みカーブミラーを交換するとともに、市内に3000基あるミラーを総点検することにしています。 亀井課長: 「今後は台帳を作成して5年に1回点検するような方向で進めています。撤去とか取り換えを進めていきたいと考えています」