破格のスケールは絶対観るべき!『ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪』新作は女性監督が総指揮、物語はよりダークに
ドラマ史上最大のスケールで送る『ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪』の新作がプライム・ビデオの独占で配信開始されました。シーズン1の初配信から2年を経て、超がつくほどの壮大な物語が戻ってきました。あの指輪が鋳造される時代が舞台。シーズン2はダークさ増す冥王サウロンが主役の物語です。見逃すなんて勿体ない。世界配信直前の8月22日にシンガポールで行われたアジアプレミア上映イベントでクリエイターと役者陣から生の声も聞いてきました。 【動画】制作費は史上最高10億ドル(約1370億円)!『ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪』新作の予告がすでにケタ違いの映像美!
観た人が自分を投影できるのが最高の役。その魅力は性別も超える
エルフにドワーフ、ハーフフット、そして人間と様々な部族が住む「中つ国」の世界観を描いた「ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪」シーズン1(全8話)は、冥王サウロンの正体が暴かれた展開で幕を閉じました。シーズン2(全8話予定)は美しいエルフの戦士ガラドリエルによって追放されたサウロンが新しい姿で「力の指輪」の鋳造にもくろむ話が展開されます。これって中つ国にとって危機的状況です。ダークファンタジー要素を強めた物語が走り出しています。 人となりが見えてきたキャラクターたちに感情移入できる楽しみが続くのもロングシーズン展開の嬉しいポイントです。ちなみに「ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪」はたっぷり5シーズンまで計画されています。 キャラクターたちの男女バランスの良さにも好感が持てるはず。実際、それは意識して作られていることがシンガポールのイベントで現場総責任者のJ・D・ペインに聞いた話からわかりました。 「レギュラーキャラクターの50%を女性、50%を男性」という男女比バランスの設定にしているのだそう。「『中つ国』で起こるさまざまな物語を描きたかったから、父と娘、父と息子、母と娘、姉と弟、兄と弟、友人同士などさまざまな人間関係が存在し、それぞれの人物描写に焦点を当てています」と、ペインが語っていました。 製作陣のジェンダーバランスも図ってか、シーズン2から監督および共同製作総指揮がこれまでのJ・A・バヨナからシャーロット・ブランドストロムに変更され、監督は全員女性という体制になっています。イベントに参加したブランドストロム監督にも話を聞くと、女性たちの描かれ方に満足している様子でした。 「とっても強い女性キャラクターたちが登場します。しかも、男性に仕えるためだけに存在する女性ではありません。彼女たち自身に存在感がある。強い女性がたくさん登場する脚本を書いてくれたクリエイターたちに感謝しているの」。 人間が住むヌーメノール王国の摂政女王ミーリエルはそんな強い心を持った主要女性キャラクターの1人です。演じたシンシア・アダイ=ロビンソンは視聴者の目線で語り、「作品を見てくださっている方がどこかで自分自身に投影できるキャラクターこそ、最高の役。その魅力は、性別をも超えるんじゃないかなって思っています」と、思わず頷いてしまうコメントでした。
長谷川 朋子