50歳代で「老後2000万円問題」をクリアしている世帯は全体の約2割! 支給年金額とかかる生活費、マイナスにならずに老後は暮らせる!?
「平均年金受給額」と「シニア世代の1カ月の生活費の平均額」を確認
厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、2021年度末時点での年金受給額は平均で14万3965円です。男女間で受給額に差があり、男性は16万3380円であるのに対し、女性は10万4686円という結果でした。 また、総務省統計局「家計調査報告【家計収支編】2022年(令和4年)平均結果の概要」では、65歳以上の無職世帯の平均生活費が明らかになっています。同調査によると、「65歳以上の夫婦のみの無職世帯」の1カ月の支出額の平均が23万6696円、「65歳以上の単身無職世帯」の1カ月の支出額の平均が 14万3139円という結果でした。 平均的な年金額を受給できており、かつ健康であれば、貯蓄がなくても日々の暮らしが成り立つかもしれません。しかし、家電製品の買い替えや自宅の修繕などが必要になった場合に困ることになるでしょう。 また、高齢になると「保険医療費」や「交通費」など、若い頃は想定していなかった項目の費用がかさむケースが多々あります。 つづきの【後編】では貯蓄と老後の暮らしのバランスについてお話いただきます。
ファイナンシャルプランナー・ライター 西田梨紗