シーズン序盤の締めくくり テクニカルコースで繰り広げる3時間レースの行方は!?
一方のライバル勢はどうか。トヨタ勢では、予選での安定した速さが決勝での結果に繋がりつつあるKeePer CERUMO GR Supraの石浦宏明/大湯都史樹組の新コンビをクローズアップしたい。ホンダ陣営から電撃移籍した大湯のパワフルな走りがチームに新風を吹き込み、上昇気流に乗っている。それを、結果としていち早く残したいはずだ。さらに、鈴鹿とZ GT500が好相性のニッサン勢はどうか。NISMOの2台(Niterra MOTUL Z、MOTUL AUTECH Z)はランキング上位だけにタフな戦いになりそうだが、富士でシーズン初入賞を遂げたMARELLI IMPUL Zの平峰一貴/ベルトラン・バゲット組が気になるところ。2022年の第5戦鈴鹿では最後尾スタートからレース展開を味方にして逆転勝利しているだけに、ドライバーとチームの底力を見せてくれそうだ。まずは、サクセスウェイトの軽いチームが見せる逆襲の行方を見守りたい。
6セットのタイヤの組み合わせは?
3時間レースにおける持ち込み可能なドライタイヤは、6セット。“3時間&6セット”という組み合わせは、前回の富士に次いで2度目となる。各チームとも、すでに鈴鹿で用いるタイヤは選択済みだが、セオリーどおりであれば、主力となるタイヤが4セット、そしてバックアップ用として異なるタイプを2セットという組み合わせになるのではないか。ただし、時節柄、天候次第で気温の上昇が大きくなることも考えられるため、コンビネーションに工夫を凝らす可能性もある。前回の富士では、蓋を開けて見ると、バックアップタイヤのほうが路面コンディションによりマッチした……というチームもあったと聞くが、各チームによるタイヤ選択の“泣き笑い”が今回も見られるのだろうか?
ただ、5月21日には沖縄、奄美地方での梅雨入りが発表され、ここのところ天候も周期変化が続いている。晴れればそれなりに気温も上昇するのだろうが、雨のコンディションともなればシーズン初のウエットレースになる。このあたりの不確定要素もレースの見どころとして気になるところだ。