雪道で車が動けなくなっただけで請求額28万円…”ぼったくりロードサービス”の悪質すぎる手口
昨年、自動車トラブルに陥った際に駆けつけてくれるロードサービスで、必要経費以上の高額請求をされる被害が相次ぎ、逮捕者も出た。 【画像あり】適正価格¥25000なのに請求額28万円?修理を頼んだロードサービスから送られてきた”ぼったくり”請求書 これからのシーズン、雪道にはまってしまったり、エアコンの使い過ぎでバッテリーが上がってしまったりといったトラブルが増えてくる。 上記の写真の請求書は昨年12月13日、緩い坂道下りで車をコントロールできなくなり、雪の壁に突っ込んでスタック(不動車)してしまったときにあるロードサービスに修理を頼み、最終的に手にした「請求書」である。 上記の「請求書」は典型的な“ぼったくりロードサービス”業者ではおなじみの手口である。結論から言うと、地域によって若干の違いはあるもののJAF(非会員)を含めた適正なロードサービス業者がこの作業を行った場合はおよそ2万5000円程度の費用ですむ。 ではなぜXさんは10倍近いお金を請求されてしまったのだろうか。その悪質なロードサービスの手口を北海道旭川市で整備業や不動車の搬送を行うA社の担当者Yさんに解説してもらった。 「これは普通の傾斜のキツくない坂道(凍結路面)でコントロールができなくなり、そのまま雪の壁に突っ込んで動けなくなった状態でレッカー業者を呼んだ…というよくある感じの作業です。一つの作業に対して二重三重、それ以上にお金を取られていますね。また、ぱっと見で安いのは基本料金だけで、あとは多重請求に加えて雪上対応などのプラス費用が10倍以上、車両運搬費の単価も高額です」 具体的におかしな請求を以下に記してみた。 ① 基本料金 3980円 →オーダーを増やすために基本料金は比較的安めに設定して、オーダーを増やす ②積載車出動費 42000円 ③空車回送費 1km@600円 42km 高速利用48000円 「2つとも二重請求です。『出動費』や『回送費』といった名目でレッカー車を現場に向かわせるための費用は通常、請求しません。また、『出張費』としても1kmあたり600円は高すぎる。1kmあたり200円~300円程度が適正な費用です」(Yさん) ④車両運搬費 1km@1200円12km 71000円 「不動車を最寄りの工場(または自社工場)までレッカー移動する費用ですが1kmあたり1200円はかなり高額です。自動車保険に無料で付帯されるロードサービスで損保指定の工場に入庫するならほとんどは100km~無制限でレッカー料金は無料です。JAFの場合は15kmまで会員なら無料。非会員でも1kmあたり730円です」(Yさん) ⑤積込/積降作業(ウィンチ・人力手押し) 10000円 ⑥人員増員2名 24000円 ⑧牽引作業 レッカー到着(前・後) 16000円 ⑩現場対応費 10000円 「こちらの⑤⑥⑧⑩も現場での作業に関わる費用なので多重請求といえます。よほど特殊な作業ではない限り作業員兼ドライバー1名で対応できるはずです」(Yさん) ⑦道路上危険作業 (坂道・高速・ )32000円 ⑨(雨天・雪上・ )対応 10%増 24698円 「⑦⑨も二重請求ですし、適正な業者であれば雪上対応も3000円程度の費用が一般的です」(Yさん)