雪道で車が動けなくなっただけで請求額28万円…”ぼったくりロードサービス”の悪質すぎる手口
もし、それでも高額請求されたときにはどう対処すればいいのか。 まずは、このような悪徳業者には連絡しないことが第一。JAFに「#8139」で電話することをお勧めする。非会員でも法外な高額料金は絶対に請求されないし、JAFは作業前に必ず概算の費用を伝えてくれる。なお、バッテリー上がりやキーのとじ込み、タイヤのパンクなどの作業は損害保険会社の無料ロードサービスでも対応するが、損保は原則として自然災害(雪でスタックしたり、洪水で不動車になったり)によるトラブルには対応しないので要注意である。 事前の見積もりと数万円以上異なる高額請求をされてその場で抗議したが聞き入れてもらえず支払ってしまった場合でも、特定商取引法の訪問販売によるクーリングオフ等が適用できる可能性がある。 昨年10月、国民生活センターの紛争解決委員会が公表している事案の中には、バッテリー上がりで約7万8000円を請求され支払ったものの返金された例がある。2日後に修理金額に疑問を持ち消費者生活センターに相談してクーリングオフを申し出たところ、業者は当初返金を拒否していたが、結果的には適正な代金約1万3000円(JAF非会員価格相当)を超える約6万5000円が返金されている。おかしいと思ったら支払った後でも、できるだけ早く消費者ホットライン(局番ナシ)188(いやや)に相談をしてみてほしい。 最後に、バッテリーを最も安価に交換する方法についてお伝えしておきたい。自動車用のバッテリーは過放電(バッテリー上がり)しても充電をすればほとんどの場合、復旧して以前と同じように使うことができる。ふだん車に乗る機会がない場合は、2週間に1~2回、できれば昼間に30分程度車を走らせるだけでもバッテリー上がりの予防になる。しかし、バッテリー自体が激しく劣化して充電しても使いものにならない場合もあり、そのようなときは、バッテリーを新しい物に交換することになる。 これもディーラーやカー用品店、ガソリンスタンドなどによって、もちろん車種によっても値段は様々だ。ディーラーでは一般的に、バッテリー本体+交換工賃で3~5万円が相場とされる。なかなかの出費である。 おすすめの方法としてはアマゾンや楽天などの通販でバッテリー本体を購入し自分で交換するかJAFに交換してもらうことである。通販サイトではまったく同じブランド、同じスペックのバッテリーがディーラーやカー用品店の半額~3分の1程度で買うことができる。そしてJAF会員ならJAFを呼んで交換してもらえば無料だ。バッテリー交換は自分でも簡単にできる作業だが、バッテリー自体がとても重い(10~15kg)ので、腰を痛めないように気を付けたい。 取材・文:加藤久美子
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