イセエビ初水揚げ 黒潮蛇行で年々量が減少、和歌山県串本
和歌山県串本町田原の下田原漁港で17日、今シーズン初のイセエビの水揚げがあった。関係者によると、黒潮が蛇行していることなどから年々水揚げ量が少なくなっているという。漁期は来年4月末まで。 【15年前の半数以下に 昨年1896人、和歌山県内海面漁業の就業者の記事はこちら】 イセエビは、県の漁業調整規則で5月1日~9月15日が採捕禁止期間と定められている。下田原漁港では今季初めての漁に船4隻が出漁。16日午後に1~4キロ沖合に刺し網を仕掛けていた。 17日午前7時過ぎ、網を引き上げた漁船が港に戻ると、軽トラックに網を載せて近くの小屋へ運んだ。 和歌山東漁協下田原支所の支所長を務める垣下良夫さん(74)は網15枚を仕掛け、5匹を捕獲した。小屋で道具を使いながら脚が取れないよう丁寧に網から取り外した。この日はイセエビが掛からなかったという漁師もいた。 垣下支所長は「黒潮が蛇行していて不漁。年々悪くなっている。エビがこの辺りで育っていない」と厳しい表情だった。
紀伊民報