金正恩総書記「大韓民国を攻撃する意思は全くない」…二つの国家論の公式宣言
「金正恩国防総合大学」で演説 韓国の解放、武力統一に興味ない
金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記兼国務委員長が、「私たちは正直に言って、大韓民国を攻撃する意思は全くない」と述べた。労働新聞が8日付の1~3面にかけて報道した。 金正恩総書記は7日、創立60周年を迎えたという「金正恩国防総合大学」を訪問して行った演説で、「以前は私たちが南(韓国)の解放を語り、武力統一も掲げたが、今は(それらに)全く興味がなく、二つの国を宣言してからは、なおさらあの国を意識することもない」として、このように述べた。 金総書記はさらに「大韓民国が安全に生きる道は、私たちが軍事力を使わないようにすること」だとする一方、「問題は時と場所を問わず私たちを挑発していることにある」と述べた。そして、「尹錫悦(ユン・ソクヨル)が(10月1日の国軍の日)記念演説というもので、共和国政権の終末について浅はかで下品な妄言を吐いた」とし、「賢い政治家なら、国と人民の安全をめぐり無謀な客気にかられた行動を取るのではなく、核(保有)国家とは対決と対立よりも軍事的衝突が起きないように状況を管理する方にさらに力を入れながら、よく考えるだろう」と述べた。 また「私たちをしきりに挑発せず、私たちに対して『力自慢』をやめれば済むことなのに、こんなに簡単なことができる人物さえソウルにはいないようだ」と付け加えた。金総書記は「大韓民国の執権者たち」が「非正常な考え方」を表わしたとか、「傀儡政府」「ろくな戦略兵器一つもない輩」などの言葉で韓国を蔑んだ。 金総書記は「朝鮮半島で戦略的な力の均衡の破壊はすなわち戦争を意味する」としたうえで、「軍事超強国、核強国に向けた私たちの歩みはさらに速くなるだろう」と主張した。さらに「韓米軍事同盟が、傀儡自らが宣伝するように、核同盟に完全に変異した現時点で、我が国の核対応態勢はさらに限界を知らない高さで完備されなければならない」と述べた。「私たちの前には世界最大の核保有国とそれを共同でいじろうとする最も邪悪な傀儡がいる」とし、「このような環境のもとで、私たちの見解と選択、決心は決して変わらない」と強調した。 「金正恩軍事総合大学」は当初「国防総合大学」と呼ばれたが、2020年ごろから北朝鮮メディアで「金正恩国防総合大学」に名称を変えた。 イ・ジェフン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )