80年代バイクブームの立役者となったヤマハ「RZ250」の魅力を考える
1970年~80年代に発売された国産旧車が、“絶版車”と呼ばれ人気だ。当時憧れていた世代はもちろんのこと、今どきのヤングライダーたちも“カッコいい!” と、注目する絶版旧車の魅力を、ダンス&ヴォーカルグループlol(エルオーエル)メンバーの佐藤友祐と元バイク雑誌編集長・カワニシが語り合う。今回は80年代バイクブームの立役者となった2スト・スポーツ、ヤマハ「RZ250」を紹介! 【写真を見る】極上のヤマハRZ250を隅々までチェック(14枚)
最後の2ストローク・スポーツへの思い
河西啓介(以下、カワニシ):佐藤友祐くんと70~80年代絶版旧車の魅力を探るというこの企画、初回は71年に登場したカワサキSS350「マッハⅡ」、2台目は74年登場のホンダドリーム「CB400FOUR」ときて、今回はいよいよ80年代に入ります。80年に登場した2ストローク・スポーツの名車、ヤマハRZ250です。 佐藤友祐(以下、佐藤):アールゼット! 有名ですね、もちろん知っています。いかにも“王道”という感じのスタイルがカッコいいですよね。それにしてもこのRZ250、すごくキレイで状態がいいなぁ。 カワニシ:これは極上ですね。マフラーはチャンバーに換えている個体も多いんですが、これはノーマル。カラーは初期モデルで人気のあった白/赤、通称“日の丸”カラーです。 佐藤:カワサキSS350「マッハⅡ」はかなりジャジャ馬でしたけど、同じ2ストロークでも10年ほど新しいRZは、違うんでしょうか? カワニシ:マッハが出た70年代初頭からRZが登場した80年までの間って、バイクを取り巻く状況が大きく変わった時期なんです。大気汚染が深刻な社会問題になって、北米を中心に自動車排出ガス規制が強化された。それで構造的に排ガスの浄化が難しい2スト・エンジンは生き残りが難しくなり、ヤマハとしては“最後の2ストローク・スポーツバイクをつくる”というつもりでRZを開発した、と言われているんです。 佐藤:2ストロークの総決算、みたいなモデルだったんですね。確かに当時を知らない僕たちでもRZといえば「すごいバイク!」というイメージがあるし、こうして見てもオーラがありますよね。