大物ユーキリスが楽天入りを決めた理由
ケビン・ユーキリス内野手(34)が、楽天と1年契約を結んだ。日本の報道では年俸3億円と報じられているが、米メディアでは年俸400万ドルに加えて出来高最高額が100万ドル。総額500万ドル(5億2000万円)と伝えた。07年にはワールドシリーズを制覇したレッドソックスに在籍し、松坂大輔投手と同僚だったこともあり、日本でもお馴染み。ゴールドグラブ賞などに輝き、球宴選出3度と実績十分の大物が日本球界入りに合意したニュースは、衝撃を持って迎えられた様子。彼程のビッグネームが何故楽天入りを決めたのか。 幻の楽天監督が語る星野監督の新境地
ボストンの地元ラジオ局WEEIのサイトには21日付けでスピアー記者がユーキリスを取材して、日本行きを決めた背景を記事にしている。要約すると「家族と共にいる時間を確保するため、西海岸の球団を志望していたが、契約がまとまらず、家族同伴を保証した楽天で9ヶ月間、人生1度切りの“外国暮らし”をやりたかった」ということらしい。同記事では同選手が新天地での挑戦に胸を躍らせる様子が伝えられている。 レッドソックス時代に一世を風靡したユーキリスも、最近2年間はパッとしなかった。昨年はシーズン早々に股関節を痛めて、若き三塁手ミドルブルックスに定位置を奪われた挙げ句、シーズン中にバレンタイン監督との確執が表面化。ホワイトソックスに放出された。今年はヤンキースに所属したが、手術に至る腰痛で戦列離脱。6月13日を最後にプレーしていない。ここ2年間は3球団に在籍して、打率.232、本塁打21本、150試合に終わっていた。 それでも、薬物問題で処遇が不透明なロドリゲス内野手の後釜としてヤンキースは残留オファーを出し、レ軍時代の恩師に当たるフランコーナ監督が指揮を執るインディアンスをはじめ、レイズ、ロイヤルズなどがメジャー契約を提示した模様だが、西海岸に自宅を構えるユーキリスは、家族との時間が確保できることを最優先とし、中東部の球団を好まなかったという。