セレブのスタイルから紐解く、定番ベースボールキャップのコーデ術
エイサップ・ロッキーからティモシー・シャラメまで。オフの日でも、授賞式の晴れ舞台でも、ベースボールキャップはあらゆるスタイルに馴染む定番アイテムだ! 【写真を見る】エイサップ・ロッキーからティモシー・シャラメまで。セレブのキャップスタイルをチェック! ベースボールキャップには、どんなアウトフィットもそれだけで一変させる能力がある。アンドリュー・ガーフィールドがお忍びで外出するときにも、バッド・バニーがスーツをドレスダウンするときにも、ベースボールキャップは必需品だ。あなたがほかの誰よりもいい古着屋の世話になっていることを世に伝えたいときも、ベースボールキャップは役に立つだろう。 ハリウッドの大物俳優をはじめとした超有名人たちは、そんなオフの雰囲気を90年代から取り入れてきた。ベースボールキャップは、A地点からB地点までパパラッチをやり過ごしながら移動するのにもいいが、見た目だってスタイリッシュなのだ。そこで、Instagramのフォロワーが50人にも満たない我々一般人にも参考になりそうな、セレブたちのキャップスタイルを集めてみた。ジェレミー・アレン・ホワイトや ファレル・ウィリアムスが認めるものであれば、あなただって申し分ないだろう。 ■エイサップ・ロッキー ニューヨーク・ヤンキースといえば、野球チームそのものよりも帽子のほうが知られているかもしれない(ファンには申し訳ないが)。エイサップ・ロッキーは過去にも様々なデザインやカラーのスタイルを披露してきたが、ブラックの「9FIFTY」は誰もが持っているべき究極のクラシックだ。 ■バッド・バニー 昨年バッド・バニーがグラミー賞の授賞式でステージに上がったとき、Twitter(現・X)のメンズウェア界隈は大騒ぎになった。彼のスーツが完璧だったからというだけでなく、そこにニューエラのロサンゼルス・ドジャースのキャップでストリート感をプラスしていたからだ。ただし、この組み合わせは決して目新しいものではない。デンゼル・ワシントンが、故ロビン・ウィリアムズが、過去に同様のスタイルを披露したことがある。それでもバッド・バニーは、この組み合わせがすぐには廃れないことを証明してみせた。 ■コール・スプラウス 昨年9月、コール・スプラウスはバギーなブレザーにバギーなシャツ、そしてそれに輪を掛けてバギーなジーンズでダッドコアのバイブスを最大限に振り撒いた。JW アンダーソンのショーのためにロンドンを訪れていたこともあり、彼がアンカーロゴのベースボールキャップを被っていたことは理にかなっていた。以来、このアイテムはメンズウェアの定番のような存在となり、ファッション好きの大物たちが着用しているところが定期的にキャッチされている。 ■ジェレミー・アレン・ホワイト ジェレミー・アレン・ホワイトは、ニューヨーク・メッツの「9FIFTY」キャップが手放せない。ナイキの「コルテッツ」を履いて大きな花束を抱えていたときも、彼は同じものを被っていた。あまりにもアイコニックなこのキャップについては、今年初めにキス(Kith)が「NY To The World」コレクションでラグジュアリーなバージョンをリリースしたばかりだ。ロニー・ファイグのデザインが何でもそうであるように、そのバージョンはすぐに完売した。 ■ジャスティン・ビーバー 片手にエルメスのバーキン、足にはJW アンダーソンのパドロック・ミュールという出で立ちでヘリから降りたジャスティン・ビーバー。そんな彼が帽子も高価なものを好むことは、それほど驚くようなことではないだろう。日本の芸術家、草間彌生とルイ・ヴィトンのコラボレーションによるこのキャップは、まるでベースボールキャップ界のロレックスのようだ。 ■ポール・メスカル ポール・メスカルがショートパンツと同じくらい好むのがベースボールキャップだ。彼がいつも被っている色は現在どこも売り切れだが(意外ではないが)、この聖パトリックデー・エディションのメッツ・キャップがその代わりとなるだろう。 ■ファレル・ウィリアムス ありとあらゆる分野での華麗な活躍だけでなく、大量の帽子コレクションでも知られるファレル・ウィリアムス。ヴィヴィアン・ウエストウッドの巨大なマウンテンハットをはじめ、親友であり同僚でもあるNIGO®が設立したストリートウェアブランド、HUMAN MADEのベースボールキャップやア ベイシング エイプ®︎初期のスナップバック・キャップなどは、そのほんの一部だ。 ■ライアン・レイノルズ ライアン・レイノルズはサッカーグッズの大ファンだ。しかし、ただのサッカーグッズではない。“彼のチーム”のグッズである。ニューヨークのストリートでも、ロサンゼルスのビーチでも、カナダの国民的スターであるレイノルズが被っているのは同じキャップだ。2020年に友人で俳優仲間のロブ・マケルヘニーと共同買収したウェールズのサッカークラブ、レクサムFCのオーナーである彼はチームのキャップを被っているところをたびたびキャッチされている。 ■ティモシー・シャラメ サッカー好きで知られるハリウッドセレブはほかにもいる。魚の鱗のようなボッテガ・ヴェネタのニットや、ジバンシィのシルバーの胸当て姿を披露してきたティモシー・シャラメも、オフの日にはニューエラによるチェルシーFCのキャップで外出する。彼がここで被っているのは、少し前に発売されたネイビーのバージョンだ。 ■タイラー・ザ・クリエイター ルイ・ヴィトンによる2024年春夏メンズウェア・ショーのフロントロウに登場したタイラー・ザ・クリエイターは、お気に入りの一つであるフィラデルフィア・フィリーズの「59FIFTY」を着用していた。明るい真っ赤なカラーが特徴の定番アイテムだ。それとマッチした色の「スピーディ P9」バッグは、ファレルが所有する100万ドル(約1億5000万円)の“ミリオネア・バッグ”ではないかもしれないが、それでも5桁は下らないだろう。 From British GQ by Adam Cheung Translated and Adapted by Yuzuru Todayama