2025年度大学入試はこうなる 少子化で進む「理系」シフト トレンドはデジタルと女子
さらに、日本女子大は食科学部、フェリス女学院大は国際社会学科を有するグローバル教養学部を新設。武庫川女子大は環境共生学部を開設予定だ。東京家政学院大は、25年度から一部の学部を共学化するとしている。 キャンパスの利便性を高める大学も多い。東京理科大・薬学部は、千葉県野田市の野田キャンパスから東京都葛飾区の葛飾キャンパスに移り、龍谷大・社会学部は、滋賀県大津市の瀬田キャンパスから京都市内の深草キャンパスに移転。前出の追手門学院大・理工学部は大阪府茨木市の総持寺キャンパスに開設される。 志願者数より優秀な学生の獲得を優先する難関私立大では、一般選抜のハードルを上げる動きがみられる。 慶應義塾大・経済学部は学校推薦型選抜を導入するために一般選抜の募集人員は630人から600人となる。早稲田大は、21年度に政治経済学部などから始まった、大学入学共通テストと独自試験の併用方式を社会科学部と人間科学部でも採用する。 難関大入試で気になるのは、東京医科歯科大と東京工業大の統合により誕生する東京科学大のレベルがどうなるのか。代ゼミの坂口氏は言う。 「今すぐに入試に影響はないと思いますが、医療系と理工系のトップ大学の統合により卓越した研究成果が出ると、統合効果が表れる可能性があります。今の理工系入試の序列は、東大、京大、東工大の順ですが、東京科学大となって研究力が上がると、この序列が変わるかもしれません」 100万人以上を維持している18歳人口は、35年度に90万人台になることから、今が少子化問題を乗り切る最後のチャンスとして大学改革が活発化している。受験生に影響する改革が大半なので、志望校の状況を注視したい。〈サンデー毎日6月30日号(6月18日発売)より〉 6月18日発売の「サンデー毎日 6月30日号」には、ほかにも「田原総一朗が直撃! 蓮舫『都知事選、私はこう戦う』「バレーボール男子日本代表 グラビア&ルポ9P大特集」「『親の介護のリアル』50代記者×コラムニストが本音対談」」などの記事も掲載しています。