栃木・那須塩原の小6古谷さん、駄菓子屋コーナー開設 「子どもの居場所少ない」と動画見て実行 同級生ら協力、大盛況
栃木県那須塩原市内在住の小学6年、古谷咲都姫(ふるやさつき)さん(12)は29日、永田町の古民家2階で駄菓子の販売コーナーを開設した。かつてはたくさんあった駄菓子屋が姿を消すなど地域に子どもの居場所が少なくなっていると思い、自ら実行することにした。会場準備や運営などは地元の関係者や同級生らと協力。3時間で地域の子どもや保護者100人以上が訪れるなど大盛況だった。 古谷さんは小学4年からの1年半ほど、祖母の介護をした元ヤングケアラー。親が仕事を終えて帰宅するまでの放課後に祖母のケアをしていた。その際に孤独感を抱いていた経験から、子どもの居場所に関心を持つようになった。 身近に駄菓子屋はなかったが、動画サイトで駄菓子屋を紹介する動画を見たことをきっかけに今年1月ごろ、駄菓子屋コーナーの開設を思いついた。名称は「みんなの家」。社会福祉協議会など地元の関係者へ説明し、一般社団法人「Roots4(ルーツフォー)」の事務所の一角を借りる形で会場を確保した。 駄菓子屋に見立てた会場には棒状のスナック菓子など15種類ほどの駄菓子を用意した。午後1時に開店すると、続々と子どもたちが訪れ、1個10円や20円のお菓子を選ぶ子どもたちの声でにぎわった。幼児には、自らのお年玉を使って購入したお菓子をプレゼント。運営には西山悠斗(にしやまゆうと)さん(11)や室井夕芽(むろいゆめ)さん(11)ら古谷さんのクラスメートも協力した。 古谷さんは「予想以上に人が来てくれた。友達とお店ができて楽しかった」と喜んでいた。駄菓子屋コーナーは今後も随時開催する予定で、次回は8月11日に那須町文化センターで開かれる「あおぞらフェスタ」に出店する。