NECがデータセンターの売却検討、最大740億円-関係者
(ブルームバーグ): NECが非中核事業を整理して事業ポートフォリオを合理化するため、データセンターの売却を検討していることが分かった。複数の関係者が明らかにした。
同社は4億―5億ドル(590億―740億円)での売却を見込んで財務アドバイザーを探している。今のところ、他のデータセンター運営会社やインフラに特化したファンドが関心を示している。事情をよく知る関係者らが、匿名を条件に明らかにした。検討は予備的なもので、正式な手続きが始まるのは今年後半になるかもしれないという。
ブルームバーグの問い合わせに対して、NECの広報担当者はコメントを控えた。
NEC株は年初から3割弱上昇し、時価総額は約2兆9000億円になったが、物言う株主(アクティビスト)からの圧力も根強く、非中核事業の整理を進めている。
今年1月には保有するルネサスエレクトロニクスの持ち株をすべて売却したほか、日本航空電子工業が実施した、発表直前の終値を下回る価格での株式公開買い付け(TOB)にも応募した。香港のヘッジファンド、オアシス・マネジメントは、TOBの応募差し止めを求める仮処分を東京地方裁判所に申し立てたが、同地裁は却下していた。
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--取材協力:古川有希.
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Manuel Baigorri