熱海土石流賠償訴訟 弁護団「26年秋にも判決の見通し」 静岡地裁
2021年7月に熱海市で起きた土石流災害の遺族らが県や市などに損害賠償を求めている裁判の弁論準備手続きが6日、静岡地裁沼津支部(寺本昌広裁判長)であり、裁判所側から、証人尋問を25年12月~26年1月に実施する見通しが示された。弁護団は証人尋問の日程から「26年秋にも判決が言い渡される」とみている。 【写真特集】発災当時の様子 この日の弁論準備手続きは非公開で行われた。終了後に取材に応じた被災者側の弁護団や熱海市によると、寺本裁判長は「2025年10月~11月に裁判所による現地調査を行い、25年12月~26年1月に証人尋問を実施する」との意向を示した。証人尋問は5日間連続で実施する予定で、体調不良の1人については緊急的に年内にも行うという。 現地調査について被災者の太田滋さん(68)は「どういう地形で、当日はどういう状況だったかが裁判官にも分かる」と期待した。弁護団の池田直樹弁護士は「既に発災から3年以上たっている。(判決のめどが立ち)被災者救済の点で歓迎できる」と述べた。【石川宏】